2021年09月06日

韓国、ディスプレイも中国に1位を奪われる

2021年9月3日 コリア・エレクトロニクス

中国企業がバッテリーに続いてディスプレイでも1位に浮上した。巨大な内需市場と中国政府の支援を背景にした結果だ。収益拡大は大規模投資につながっている。質的にも成長しているため、韓国メーカーは非常事態となっている。韓国Digitaldaily社が報じた。

BOEは9月1日、2021年上半期の業績を公開した。売上1073億元(約1兆8300億円)、純利益128億元(約2200億円)で、過去最大値を達成した。それぞれ前年同期比89.04%と1023.96%増加したという。

同期間、サムスンディスプレイとLGディスプレイは、それぞれ13兆7900億ウォン(約1兆3000億円)、13兆8500億ウォン(約1兆3100億円)を記録した。営業利益は1兆6400億ウォン(約1600億円)と1兆2240億ウォン(約1200億円)だ。両社の営業利益は、前年同期比327%上昇および黒字転換した。

両社とも業績は好調だったが、BOEの勢いには勝てなかった。BOEの上半期の業績が、サムスンディスプレイとLGディスプレイを上回ったのは史上初だ。

今回の明暗は液晶ディスプレイ(LCD)の結果で分かれることとなった。数年前から中国ディスプレイメーカーは、低価格攻勢を通じてLCD市場を掌握した。一方の韓国メーカーは、旬の過ぎたLCDの代わりに有機発光ダイオード(OLED)事業に集中することにした。

しかし新型コロナウイルスの影響で、非対面が日常化したことで潮目が変わった。テレビやノートパソコンなどの需要が増え、LCDの価値が急騰したためだ。スマートフォンの場合、OLEDの割合が50%以上まで上がったが、残りの分野ではLCDがシェア90%以上を占めるほど圧倒的だ。

テレビ市場1〜2位のサムスン電子とLG電子も、BOEなどが製造する中国LCDを活用する。価格交渉において優位に立つ中国メーカーは、LCD価格を継続して引き上げた。今年下半期に入り、下落傾向に転換したが、依然として昨年対比2倍以上高い状態だ。結果的にBOEは業績が大幅に向上し、サムスン電子などは原価負担が拡大した。

問題は、このような流れがOLEDへとつながりかねないことだ。これまでBOEは中国政府の支援を通じて、大型投資を進めてきた。業績改善で資金調達まで可能になった。

現在BOEは、第6世代OLED工場B7(成都)とB11(綿陽)を稼働している。3番目のラインB12は、重慶に設けられている。年内に稼働する予定だ。本格稼働時、中小型OLED1位のサムスンディスプレイに劣らない生産能力を備えることになる。CSOTなどは、LGディスプレイが独占している大型OLED攻略に乗り出している。

BOEは米国制裁の影響で、スマートフォン事業の障害をきたしたファーウェイの代わりに、アップルとサムスン電子のフラッグシップモデルのパネル供給に挑戦している。まだ正式数量の納品に成功していないが、可能性は益々高まっている。すでに保守用iPhoneのOLED供給を始めており、サムスン電子の中低価格帯スマートフォンにOLEDを搭載するものと見られる。大型顧客企業の供給網に入ったという点で意味がある。

危機意識を感じたサムスンディスプレイとLGディスプレイは、約4年ぶりに中小型OLED投資に乗り出すことにした。サムスンディスプレイはLCDファブの一部をOLED専用に転換する計画で、LGディスプレイは京畿道・坡州に3兆3000億ウォン(約3100億円)を投じて、新規生産ラインを構築すると発表した。BOEの追撃が手強いため、競争激化が懸念される状況だ。

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2021年09月05日

IMID2021でのサムスンディスプレイの展示内容の分析

2021年8月30日 UBIリサーチのWeekly Display Industry Analysis Reportより

IMID2021で、サムスンディスプレイが展示したOLEDについて分析した。

Eco2 OLED
今回の展示会で、サムスンディスプレイが重点を置いて紹介した部分は、消費電力を削減するEco2 OLEDある。Eco2 OLEDは、「Efficient power consumption“とEco friendly component」から取ってきた単語である。

Eco2 OLED 技術としては 1)偏光板の代わりに color filter(CF)を使用して透過度を向上させた Pol-less 技術、2)ディスプレイ外郭の画面を徐々に暗くするpixel dimming 技術、3)foldable OLEDで画面を分割して画面の周波数を異にする multi frequency 技術が紹介された。

1. Pol-less 技術
偏光板を使用する OLED は透過度が 43% だったが、偏光板の代わりに CF を使用した OLED の透過度は 57% に向上した。これにより、消費電力が25%減少した。従来の技術で製作された OLED の消費電力が 1.831W の画面が Eco2 OLED は 1.489W に減少した。
Weekly Display Industry Analysis Report

2. Pixel dimming 技術
人々は動画を視聴するとき、画面の中央にある主要な部分を集中的に見つめる。サムスンディスプレイは人の視線が泊まる時間が少ない周辺部を中から徐々に暗く調整して画面の消費電力を削減する pixel dimming 技術を紹介した。サムスンディスプレイは、この技術として 15.6 インチ OLED のノートパソコンで、ディスプレイの消費電力を 15% 減らした。

3. Multi frequency技術
サムスン電子が販売する Z Flip3 は折る画面を中心に動画やキーボードなどの静止画に構成することができる。サムスンディスプレイは動画部分とキーボード部分を独立して駆動して、消費電力を30%削減させた。

Foldable OLED 技術
Foldable OLED 技術は、1)folding test の耐久性、2)in-folding と out-folding が一緒にいる flex in-&out、3)flex note である。

1. Folding test
Galaxy Z Fold3 に搭載された 7.6 インチ foldable OLED は、25℃ で20万回の folding test を耐えることができる耐久性を持っている。

2. Flex in & out
In-folding とout-folding が一緒に存在する Z-folding 方式の7.2インチ foldable OLED は in-folding で曲率半径が 1.3R、out-folding は 5R である。In-folding の曲率半径が 1.3R であることは連続している out-folding によりストレスが緩和され、市販されている製品の曲率半径よりも0.1Rが低いと判断される。

3. Flex note
ノートパソコン用17.3インチfoldable OLEDはCES2019からサムスンディスプレイのプライベートブースに展示された製品であるが、一般に公開されたことは初めてだ。このパネルの曲率半径は、1.4Rであり、輝度は400nitである。

OLED 構造
OLEDに適用された構造に関連する展示内容は、1)round diamond pixelと 2)UPC(under panel camera)技術である。

1. Round diamond pixel
Galaxy Z Fold3 用 foldable OLED は round diamond pixel 構造を有している。
画質特性を向上させるために適用された構造である

2. UPC
Galaxy Z Fold3のOLEDは、カメラの穴がないfull screen display構造である。明るい画面ではUPCのholeが観察される。カメラで光が入るための
部分は画素数を減らして光が通過できるように設計されている。透過度は35〜40%程度である。

画質特性
OLED画質が人間にどのように良いかか、参観者が分かるように展示内容が整理されていた。展示内容は、1)eye friendly、2)color that comes to life、3)cinematic experience、4)gaming performance、5)dark modeがあった。

1. Eye friendly
LCDはblue LEDを光源とするディスプレイであるため人体に有害な青色光が出てくる。これに比べてOLEDは、青色光が出ないことを比較展示
した。

2. color that comes to life
偏光板を除去してCFを適用したOLEDはcolor purityが15%上昇し、REC2020基準91%に達した。LCDは58%に過ぎない。サムスンディスプレイのOLEDは、色表現能力が最も優れたディスプレイであることを示した。

3. cinematic experience
サムスンディスプレイが今年の事業に集中しているノートPC用OLEDのcolor volumeはDCI-P3基準120%である。ノートパソコンで映画を見るのが増えるにつれ、ノートパソコン用のディスプレイも映画鑑賞に適したディスプレイが要求される。LCDを使用しているノートPCのcolor volumeは70%に過ぎない。

4. Gaming performance
ノートパソコンとしてゲームを円滑にすることができる最適のディスプレイはOLEDである。OLEDは、自発光で応答速度がマイクロ秒単位であ
るため、高速の画面変化にも最高の画質を提供することができる。LCDは 高速画面の変化に文字やグラフィックがぼやける欠点がある。

5. Dark mode
LCDはバックライトを使用するため、白の画面が有利だが、自発光素子であるOLEDは黒の画面に有利である。OLEDノートパソコンの画面を黒くすると、消費電力を50%削減することができ、青色光も80%減少させることができる。

Inkjet OLED
サムスンディスプレイが久しぶりにinkjetを用いて製作したOLEDを展示した。ノートパソコンに使用ができる18.2インチであり、3200 x1800のQHD+解像度製品である。画面サイズが18.2インチにもかかわらず、輝度は300nitであり、color gamutはDCI-P3基準99.3%である。蒸着方式よりまだcolor gamutが低い。

AI speaker
サムスンディスプレイがOLEDのapplicationとしてflexible OLEDが全面を覆っているAI speakerを展示した。12.4インチのFHD+パネルで輝度は400nitである。

(UBIリサーチのWeekly Display Industry Analysis Reportは一週間のOLEDを含めたディスプレイ産業で発生する毎週の情報を分析し、お客様にご提供するレポートです。本 Reportは1年間提供される有料サービスで、毎週月曜日にUBIリサーチから契約したお客様にメールで直接配信しております。お問い合わせは分析工房までお願いします。)

posted by 新照明の情報2008 at 08:58| 有機ELディスプレイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年09月04日

ASUS、有機EL搭載クリエイター向けノート4機種。Windows 11対応

9/3(金)Impress Watch

 ASUSは9月2日(台湾時間)、Ryzen 5000シリーズまたは第11世代Core HとディスクリートGPUを搭載するクリエイター向け「Vivobook Pro」シリーズを発表した。ともにDisplayHDR 600認証取得の有機ELディスプレイを採用し、Windows 11もサポートする。

■ Vivobook Pro 14X OLED/16X OLED

 「Vivobook Pro 14X OLED」および「Vivobook Pro 16X OLED」は、GPUにGeForce RTX 3050またはRTX 3050 Tiを搭載するノートPC。前者は14型で2,880×1,800ドットまたは3,840×2,400ドット、後者は16型で3,840×2,400ドットの有機ELディスプレイを備える。

 どちらも、タッチパッド上でダイヤルのような操作を実現する独自の「DialPad」機能が特徴。対応するクリエイティブソフトにおいて、より正確かつ直感的な操作を行なえるという。

 そのほか、Ryzen 5/7/9またはCore i5/i7 H、最大32GBメモリ(Intelモデルは最大16GB)、最大1TB SSD、Windows 10 Pro/Home/OSなし(Windows 11対応)などを搭載。GPUはRyzenモデルはGeForce RTX 3050またRTX 3050 Ti、IntelモデルはRTX 3050のみとなる。

 本体サイズ/重量は、Vivobook Pro 14X OLEDが317.4×228.5×17.9mm(幅×奥行き×高さ)/1.4〜1.45kg、Vivobook Pro 16X OLEDが360.5×259×18.9mm(同)/1.95kg。

■ Vivobook Pro 14 OLED/15 OLED

 「Vivobook Pro 14 OLED」および「Vivobook Pro 15 OLED」は、GPUにGeForce GTX 1650またはRTX 3050を搭載するノートPC。

 前者は14型で2,880×1,800ドット、後者はフルHD(1,920×1,080ドット)の有機ELディスプレイを装備。そのほか、最大16GBのメモリや、最大1TBのSSDなどを内蔵し、OSはWindows Pro/Home/OSなしから選択でき、Windows 11にも対応する。

 本体サイズ/重量は、Vivobook Pro 14 OLEDが317.4×228.5×19.2〜19.3mm(同)/1.4kg、Vivobook Pro 15 OLEDが359.8×235.3×18.9〜19.9mm(同)/1.65kg。
posted by 新照明の情報2008 at 12:13| タブレット・PC | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ヘテロナノグラフェン構造を用いた 高効率・狭帯域青色発光体の開発に成功、有機EL材料への実用化を目指す

2021年7月21日

 茨城大学の吾郷 友宏 准教授、九州大学の安田 琢麿 教授、京都大学の時任 宣博 教授らの研究グループは、硫黄原子を導入した有機ホウ素化合物を活用することで、優れた発光効率と色純度を併せ持つ有機EL用の青色蛍光体の開発に成功しました。今回の成果は、9環縮環ナノグラフェン骨格の適切な位置にホウ素、窒素、硫黄原子を導入することで、発光の狭帯域化と逆項間交差の加速を同時に達成し、青色有機ELの色純度と性能の向上を達成したものです。今後は、開発した青色発光体の有機EL材料への実用化を目指します。
 この成果は、2021年7月15日付でドイツ化学会の雑誌Angewandte Chemie International Editionに速報版(オンライン)として掲載されました。

背景
 有機ELは、軽く、フレキシブルで、輝度、コントラストやエネルギー効率にも優れることから、次世代のフラットパネルディスプレイや照明装置の開発に向け、世界的に活発な研究が行われています。有機ELの発光体として蛍光材料、リン光材料、熱活性化遅延蛍光(TADF)材料が利用されています。しかし、一般的な有機蛍光化合物は、EL発光効率が低いという課題があり、リン光、TADF材料は、高いEL発光効率を示すものの色純度が低いという課題がありました。
 そうした中、2016年に、ホウ素と窒素の多重共鳴効果を利用することで高い発光効率と色純度を兼ね揃えたTADF分子の開発が報告されました。この報告以来、多重共鳴効果を利用したTADF分子が活発に研究されています。しかし、多重共鳴効果を利用したTADF材料に関しては、逆項間交差が比較的遅いため、高輝度時の発光効率低下(ロールオフ)が実用化における課題となっており、これらを解決するための新しい分子デザインが求められています。

研究手法・成果
 研究グループのメンバーはこれまで、硫黄原子の重原子効果を利用することで、スピン反転を加速し逆項間交差を高速化することにより、EL特性が向上することを見出しております。
 今回、本研究グループでは、9個の6員環が縮環したナノグラフェン骨格の適切な位置にホウ素、窒素、硫黄原子を導入した新規ヘテロナノグラフェン分子であるBSBS-N1を開発し、3種類のヘテロ元素融合による多重共鳴効果に基づくTADF特性の発現と発光スペクトルの狭帯域化と、硫黄原子の重原子効果による逆項間交差の高速化を達成しました。

 BSBS-N1はスカイブルー領域に極めて狭い発光バンド(半値全幅25nm)を示し、高い色純度を有することが分かりました。またBSBS-N1は、これまでに報告されている多重共鳴型のTADF分子で最速の逆項間交差速度(kRISC = 1.9×106 s-1)を示しました。これは、一般的な多重共鳴型TADF分子に比して10〜1000倍も大きな値であり、BSBS-N1の2つの硫黄原子の重原子効果によって逆項間交差が促進されたと考えられます。
 BSBS-N1を用いた有機EL素子は最大外部量子効率が21.0%と高い値を示し、スカイブルー領域の多重共鳴型TADF分子BBCz-SBと比較して高電流密度・高輝度領域での発光効率低下(ロールオフ)が抑制され、高輝度領域でも優れた発光効率を持つことが明らかになりました。BSBS-N1では、逆項間交差の高速化によって電界励起子の失活過程が抑制され、電力エネルギーを効率的にEL発光に変換できたと考えられます。

 今回の研究は、9環縮環ナノグラフェンにホウ素、窒素、硫黄原子を適切な位置に導入し、青色EL材料としての良好な特性が実現できることを、種々の実験・理論化学的検討から明らかにしており、今後の青色有機発光体の開発における重要な分子設計指針を与えるものといえます。
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2021年09月03日

2021年第2四半期中大型OLEDパネルの売上と出荷実績

2021-08-23 UBIリサーチ

UBIリサーチが10インチ以上の中大型OLED市場実績に関するマーケットトラックを発刊した。応用製品には、TV、モニター、ノートパソコン、tablet PCなどがある。

UBIリサーチの中大型OLEDマーケットトラックによると、第2四半期の総売上高は約15億ドルで、前四半期比6.5%(QoQ)、前年同四半期比(YoY)129.6%増加した。第2四半期の出荷台数は、合計510万台で、前四半期に比べて-3.6%(QoQ)、前年同四半期に比べたら40.4%(YoY)増加した。サムスンディスプレイの第2四半期のノートパソコン用OLED出荷量は約90万台であった。 LGディスプレイは2021年第2四半期に180万枚のTV用パネルを出荷した。 

サムスン電子が販売中のスマートフォン用OLEDの減少によってリジッドOLEDラインの稼働率の低下が気になったが、A2のラインは徐々にノートパソコン用OLED生産に転換されている。上半期にはノートパソコン用OLED生産に12Kラインの2つが投入され、下半期には3〜4つのラインに増える見込みである。

サムスンディスプレイが年末から量産に入るアップルアイパッドはLTPO TFTとハイブリッドOLED(リジッド基板+ TFE)を使用する。

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2021年第2四半期の小型OLEDパネルの売上と出荷実績

2021年8月23日 UBIリサーチ

UBIリサーチが発行した10インチ未満の小型OLED市場実績に関するマーケットトラックによると、第2四半期期の売上高と出荷量はそれぞれ約95億ドルと1億6170万台である。前期比(QoQ)売上高と出荷量は、それぞれ-14.0%、-5.8%減少した。前年同四半期比(YoY)売上高と出荷量はそれぞれ70.1%、56.3%増加した。

第3四半期には、サムスンディスプレイの第6世代LTPO TFTラインCapaが6万台に増設される予定である。LGディスプレーはP6 ph3のLTPO TFTラインに1万5000ドルを投資することにした。予想装置の設置時期は2022年第2四半期だ。6世代フレキシブルOLEDライン投資を検討したBOEのB15は、ITの製造8.5世代ラインに変更された。2021年下半期には、AppleのiPhone13の量産に売上高と出荷量が増加すると予想される。

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DS NeoluxのBlack PDLは、既存のOLED構造を変化させた革新的な材料

2021.09.01 News 2 day

キウム証券は1日に、DS Neoluxの数年に開発したBlack PDL素材をギャラクシーZフォールド3に初めて搭載し始め、これによりサムスンディスプレイは、世界初の無偏光のOLEDパネルの商用化に成功しと伝えた。

キム・ソウォンキウム証券研究員は 「OLED発光材料だけで安定的な成長を持続している同社が、非発光材料の事業領域を広げる始めた」とし「数年間開発したBlack PDL素材をギャラクシーZフォールド3に初めて搭載でき 、これにより光の透過率を高め、パネルの消費電力を約25%削減することができるようになった」と明らかにした。

キム・ソウォン研究員は「PDL(Pixel Defining Layer)とは、Red、Green、Blueの各サブピクセルが互いに干渉しないように区分する素材で、従来にはポリイミドを使用したた透明PDLが適用された」とし「既存のPDLは、日本の東レの先端素材が独占しており、サムスンディスプレイの年間PDL使用規模は約1500億ウォン水準と推定される」と説明した。

キム研究員は「サムスンディスプレイは、今回のBlack PDL開発を通じて、世界で初めて偏光板をなくした「無偏光(POL-Less)OLEDパネル」を商用化することができた」とし、「既存のOLED偏光板は、外部からパネルに入ってくる日光などを防いで屋外視認性を改善させる役割を果たしている」と指摘した。

彼は「偏光板を通過するとOLEDの光が約50%近く減少するため、その分、より高い電流を使用してOLEDが明るい光を出すようにして、これはOLEDの寿命に負担を与える問題になる」とし「しかし、Black PDLが外部から入ってくる光を吸収して偏光板の役割を代わりにするだけでなく、既存の偏光板がもたらされた消費電力の問題も解決され、パネルの厚さも薄く出来る」と言及した。

彼は「Black PDLが従来のOLEDの構造を変えた革新的な素材といっても過言ではない」とし「今後Black PDLが既存のPDL市場を持続代替していくと予想され、DS Neoluxは積極的にBlack PDL生産能力を増設中である」と述べた。



彼は「Black PDLの高い参入障壁を考慮すると、既存のPDL比単価が高いと予想され、DS Neoluxが参加できる可能性の市場規模は年間1500〜2000億ウォン以上になると推定される」とし、「来年のギャラクシーS22(仮称)にもBlack PDL適用が拡大するものと予想され、ギャラクシーS22の来年1月に発売過程でDS NeoluxのBlack PDLも第4四半期から出荷拡大が本格化する見通しだ」と予想した。
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ケイピーエス、第8世代基板(8G)でのOLEDパネル製造用の蒸着マスク(FMM)引張装置の特許出願

2021.09.01 韓経ドットコム

超精密な有機EL(OLED)のプロセス装置メーカーのケイピーエスが、次世代パネルの製造技術の開発を加速している。サムスン、LGなどの主要なディスプレイ企業が既存の第6世代にとどまっていた中小型OLEDパネルの製造技術の第8世代への移行を急いでいるからである。

ケイピーエスは第8世代OLEDパネルに適用される「FMM(Fine Metal Mask)引張装置」、「FMMアセンブリの製造方法」の特許出願を完了したと1日に明らかにした。今回の特許は、中大型サイズFMMの位置を正確に整列した後、固定させる方法と装置に関する発明であり、今後、次世代OLEDパネル装置の商用化と量産のための重要な技術である。

ディスプレイ産業で「世代」は、ガラス基板のサイズをいう。コスト削減だけでなく、大量供給のためには第8世代への転換が求められている。第6世代ガラス基板サイズは横1500mm縦1850mm、第8世代は2200mm、2500mmである。

先にケイピーエスは、2020年2月に情報技術(IT)の「蒸着マスクと製造方法とマスク組立体を利用した有機EL装置」の特許も登録している。同年7月には、特許技術を適用したFMM製造装置を独自に開発した後、試作品まで製造した。

このように開発中のFMMは「セル」の単位マスクを一つずつ組み立てて、「フル」サイズのマスクを完成する方式である。この方法を適用すると、既存のIT用蒸着マスクの問題点であるマスクの表面のしわや大画面の製作時の課題を解消することができるというのが会社側の説明である。ケイピーエスは、このような方法で15インチクラスのノートパソコン用のマスクを製作し、今年の年末までに最終的な蒸着テストを終える計画である。

FMMはOLEDパネルの製造工程に欠かせない素材である。OLEDは、R(赤)G(緑)B(青)画素を作るのに必要な発光体(有機物)を基板に蒸着して画像を表現しなければないからだ。FMMは、これまでのスマートフォンのような比較的小さなサイズのディスプレイパネル製造に使われた。

キム・ジョンホOLED事業部代表は「市場が拡大され、タブレットPCやノートPCなどの中型サイズ以上のOLEDパネルを作ることができる精密な装置の開発が必要な状況」と「IT機器向けの第8世代基板の蒸着マスクの場合、引張(Streching)時には、スマートフォン製造の6世代に比べて、たわみおよびしわの発生がひどいと予想され、さらに精密な製造技術が要求される」と強調した。

実際にサムスン、LGなどの主要ディスプレイ企業はOLEDパネルの製造技術と関連して第8世代への移行を準備中である。LGディスプレーは来る2024年3月までにOLED増設に3兆3000億ウォンを投資することにし、サムスンディスプレイも、アップルのアイパッド用OLEDを供給(2023年初め)する予定であることが分った。

ギムハヨンケイピーエス総括代表は「第8世代OLEDの重要技術の研究開発を先行させ」と「市場を先取りするために、特許出願に加えて、本格的な投資を始めた」と述べた。

ケイピーエスの今年上半期末基準の国内特許登録件数は19件、特許出願は3件である。昨年10月に米国で「垂直型の蒸着装置のためのマスクフレーム組立装置(引張機)及びその方法に関する技術」の特許を登録している。
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ハンファソリューション、OLED素材市場に進出…WOSを600億ウォンで買収

2021-07-30 亜州経済

ハンファソリューションがOLED素材市場に進出する。 国内のOLED企業を買収し、これまで持続推進してきた化学・電子素材の高付加化作業にさらに拍車をかける方針だ。

ハンファソリューションは29日、取締役会議を開き、OLEDパネル製造の重要素材であるFMM関連技術を保有しているWOSの持分100%を計600億ウォンで買収することに決めたと明らかにした。

WOSはコスダック上場会社のウェーブエレクトロニクスが5月にOLED事業部門を物的分割して設立した会社だ。2010年、FMM技術の開発を開始し、現在、電鋳メッキ方式の新技術開発を完了したが、財源調達に困難を経験し、現在、量産投資に積極的に乗り出していない。

ハンファソリューションはモバイル電子素材事業を進めながら蓄積した生産力を活用し、来年までにFMM量産体制を構築し、数千億ウォン水準の追加投資を進めるという計画だ。

ハンファソリューションは素材事業の高付加化レベルで、XDI(光学レンズ素材)、エコ可塑剤など高付加価値化学素材を相次いで開発したのに続き、高付加電子素材の開発を行うため、4月、サムスン電子出身のファン・チョンウク未来戦略事業部長(社長)を迎え入れた。

WOSが保有したFMM技術は現在、市場を独占している日本のメーカーに比べ、超高画質画面の実現に有利という評価を受けている。日本のメーカーは金属板に化学物質を流してパターンを作るエッチング方式を活用する一方、WOSは金属性溶液に電気を流してパターンを作る電鋳メッキ方式を活用するためだ。FMMは薄いほど赤・緑・青(RGB)有機物をさらに高い密度で積むことができるが、電鋳メッキ方式はエッチング方式に比べ、基板を50%以上薄く作ることができる。

現在、グローバルFMM市場は日本のメーカーが90%以上のシェアを占めている。国内のディスプレイメーカーらもパネル製造に必要なFMMを全量日本から輸入している。
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"スマートフォンカメラをパネルに内蔵"…サムスンディスプレイ、UPC技術公開

2021-08-18  亜州経済

サムスンディスプレイは、スマートフォンの前面カメラをパネルに内蔵し、カメラホールをなくした「UPC(Under Panel Camera)」技術を18日に公開した。

サムスン電子が最近公開した「ギャラクシーZフォールド3」のフォルダブルディスプレイに初めて適用されたこの技術は、カメラモジュールをディスプレイパネルの下に配置し、必要な場合に限ってカメラを作動させることができる。

カメラを使用しないときは、UPCホールと周辺部の色の偏差を最小化し、画面全体を活用することができる。これを通じ、映像などを全体画面で見る時、前面カメラのレンズ部分には画面が表出されなかった既存のディスプレイの短所を補完したのだ。

サムスンディスプレイは、グローバル認証機関であるULの認証結果を引用し、この技術が適用されたディスプレイのUPCホールと周辺部パネルの色の偏差が1 JNCD(Just Noticeable Color Difference)以下を記録、肉眼で違いを見分けることができない水準だと説明した。

JNCDは色の精度を表す単位であり、1JNCDは人がその差を区分できるレベルの均一性を意味する。 従来のパンチホール方式のスマートフォンは、前面カメラ機能のため、パネルの一部分をレンズの形に切り取らなければならなかった。

サムスンディスプレイによると、UPC技術の具現はパネルの光透過率を高めた'Eco2OLED™'、画素から光が出る部分の割合を意味する「ピクセル開口率の最適化」などを通じて可能だった。

特に、Eco2OLED™は光透過率を従来より33%以上高め、カメラモジュールをパネル下段に配置しても、十分な光が伝達されるようにし、UPCの商用化に核心的な役割を果たしたという説明だ。
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