◎ 有機EL照明/OLEDディスプレイの詳しい状況は下記のページもご覧下さい。
💡>>有機ELディスプレイ・製造工程・有機EL照明の動向・コンサルティング
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◎ 分析工房は、有機EL、有機太陽電池の高純度材料や中間材料の販売を日本の企業・研究機関向けに行っております。海外での委託生産も行っております。下記からお問い合わせ下さい。
💡>>有機EL材料、有機太陽電池の高純度材料
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╋╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━……‥・・
  New! 「世界有機ELディスプレイ製造装置・材料産業年鑑2017」 5月30日発刊!
【有機ELディスプレイのパネル・材料・製造装置・部材などの主要メーカ企業動向をまとめた。韓国・中国などの企業・戦略・サプライチェーン・開発等、最新の海外情報も満載。】

💡詳細・ご注文は → http://www.global-net.co.jp/publication/ledel/764-oledequipment2017.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋╋
◎ 分析工房は、UBIリサーチ社(UBI Research)の日本語の調査資料を販売しております。日本円での購入が可能です。 💡詳細・ご注文は → 分析工房
2017年10月18日

button_15.jpg  世界有機ELディスプレイ製造装置・材料産業年鑑2017、発売後の6カ月で70社がご購入

世界有機ELディスプレイ製造装置・材料産業年鑑2017、の販売を開始しました。

急拡大する有機ELディスプレイ業界。製造装置・材料メーカをリサーチ!


2017年5月30日に発刊しました!!
     
・調査報告書の特長
 大好評で150社で購入いただいた「世界有機ELディスプレイ産業年鑑2017」に引き続き、
 今回は製造装置・材料業界とサプライチェーンを中心とした本書を発刊しました!
 発売後6カ月で、既に70社にご購入いただきました。誠にありがとうございます。
 書籍版(モノクロ)に加えて、PDF版(カラー)とのセット版もご提供。
 液晶からの移行で投資が本格化する有機ELディスプレイ市場の動向を追跡!
・調査報告書概要
 スマートフォンやPC、テレビ、自動車にVR機器と、有機ELディスプレイの採用が本格化している。
 今後は折り畳み型、巻き込み型ディスプレイの製品化が見込まれており、開発も進んできた。
 本産業年鑑は、有機ELディスプレイにおいて製造装置・材料の主要メーカの動向をまとめた。
 またパネルメーカの動向、全体の市場動向も併せて収録している。メーカ毎の動向が網羅された1冊。

【調査】 分析工房株式会社
【編集・販売】 グローバルネット株式会社

◇書籍版 定価:38,000円(税別)
 ●A4版・モノクロ ●124ページ
------------------------------------------------
◇セット版 定価:58,000円(税別)
(書籍+カラーPDFデータ)
*PDFデータはメールにてダウンロードリンクをお送りいたします。

詳細やご購入に関しましては、下記のページよりお申し込み下さい。
http://www.global-net.co.jp/publication/ledel/764-oledequipment2017.html

【目次】
第1章 有機ELディスプレイパネル産業の全体動向
 1-1. 韓国の小型パネルの産業動向
 1-2. 韓国の大型パネルの産業動向
 1-3. 自動車向けの有機ELパネルの産業動向
 1-4. 台湾と中国の有機ELパネルの産業動向
 1-5. 全体の市場動向
第2章 有機ELディスプレイパネルメーカ
 2-1. サムスンディスプレイ
 2-2. LGディスプレイ
 2-3. BOE
 2-4. Visionox
 2-5. JOLED
 2-6. シャープ
 2-7. AUO
 2-8. Royole
 2-9. その他のメーカ(EDO、CSOT、天馬、Truly)
第3章 有機EL材料メーカ
 3-1. 全体動向
 3-2. UDC
 3-3. 出光興産
 3-4. 保土谷化学工業
 3-5. Merck
 3-6. Dupont
 3-7. Kyulux
 3-8. Cynora
 3-9. 吉林OLED
第4章 有機EL製造装置メーカ
 4-1. 全体動向
 4-2. キヤノントッキ
 4-3. APシステム
 4-4. Kateeva
 4-5. SFA
 4-6. ビアトロン
 4-7. Jusung Engineering
 4-8. HBテクノロジー
 4-9. その他のメーカ(YAS、WONIK IPS、テス、IDC、INVENIA、Youngwoo dsp、VESSEL)
第5章 有機ELパネル材料・部材メーカ
 5-1. i-components
 5-2. SKCコーロンPI
 5-3. イノックス
 5-4. 東レ
 5-5. KOLON Industries
 5-6. ウェーブエレクトロニクス
 5-7. 住友化学
 5-8. 三菱化学
 5-9. その他のメーカ(イグゼックス、東ソー、MOMENTIVE、ヘンケル)


2017年10月12日

button_15.jpg  高価テレビで押されたサムスン、台湾企業買収で突破口摸索

10/11(水) 中央日報日本語版

QLEDテレビ市場で不振を免れないサムスン電子が台湾の発光ダイオード(LED)メーカーの買収を推進していることがわかった。これとともに劇場用スクリーンを代替するために作った「シネマLED」を家庭用に発売するための作業も進行中だ。

テレビ部品業界関係者は10日、「サムスン電子が『QLEDオールイン』戦略から抜け出すための多様な戦略をまとめ協力会社と具体的な実行に乗り出している」と伝えた。

サムスン電子が関心を見せる台湾企業はマイクロLED技術を持つ企業という。LEDは直径が数ミリメートルの素子(ダイオード)で、電気を流すと光を出す。このLEDを光源に使い、その前に薄膜液晶を置けば液晶パネル(LCD)テレビとなる。LCDに量子ドットフィルムを貼ったテレビがサムスン電子が次世代テレビとして大々的に押しているQLEDテレビだ。台湾企業が持つマイクロLED技術とはLED素子をさらに小さくできる技術だ。

「シネマLED」は他のディスプレーを重ねずに光源として使うLED自体で映像を表示する。それぞれの素子が異なる色を出して画面全体を構成する。現在はLED素子の間隔を2.5ミリメートルで配置しているが、この間隔を減らせば劇場用スクリーンの画質を画期的に高められる。サムスン電子関係者は「カメラの画素数が高ければ画質が鮮明になるように、LEDを細かく配置できれば劇場でも次元が異なるほど鮮明な画質を鑑賞できる」と説明した。

台湾のマイクロLED技術企業買収の最終目標は「シネマLED」の家庭用バージョン発売にある。サムスン電子映像ディスプレー事業部長のキム・ヒョンソク社長も7月の「シネマLEDメディア行事」で、「テレビは大きくするのが難しいが、LEDは小さくするのが難しい。(この2つを実現するために)熱心に努力しており、時期は断言しにくいがLEDスクリーンが家庭に入る時が来るだろう」と話した。

業界ではこうした動きをサムスン電子が個別ピクセル制御が可能なLED基盤のテレビ開発を念頭に置いているものと解釈する。サムスン電子関係者は「シネマLEDの家庭用バージョンは既存のテレビを直接代替するよりは海外で広がっているホームエンターテインメント市場を韓国国内に広める役割をすることになるだろう」と説明した。

サムスン電子がマイクロLEDに目を向けているのは次世代プレミアムテレビとして押しているQLEDの販売が思ったほど早く増えていないためだ。サムスン電子は昨年世界のプレミアムテレビ(約280万ウォン以上)市場の20.3%を占めるのにとどまった。2015年の57.7%に比べ半分以上減った数値だ。

これに対し有機ELを掲げたLGエレクトロニクスは43.1%を占め躍進した。2015年の17.5%と比較すれば2倍以上伸びた。有機ELは電気を流すと自ら発光する有機物質をガラス基盤に貼り画像を表示する。LGエレクトロニクスだけでなく有機EL陣営に合流したソニー、パナソニックなど日本企業のシェアも一斉に拡大した。

QLEDテレビの危機感は価格政策にも表れている。サムスン電子は7月4−6月期の業績発表に合わせ北米でQLEDテレビ価格を引き下げた。55インチ製品をこれまでより800ドル、65インチは1200ドル、75インチは1500ドル引き下げた。業界ではこれを異例なことと受け止めている。家電業界は他の会社で簡単にまねできないプレミアム製品は意図的に高価格を維持してブランドイメージを高める。プレミアム製品を作る会社というイメージは普及型製品の販売にも役立つためだ。業界関係者は「サムスン電子がQLEDを超高級プレミアム家電として発売したが販売不振が続き市場シェアが下落したためやむを得ず価格を引き下げたもの」と分析した。

これに対しプレミアム市場で有機ELテレビの支配力は拡大する見通しだ。市場予想機関のIHSは有機ELテレビの販売台数が2021年に660万台に達すると予想した。昨年の販売台数72万4000台の9倍に達する数字だ。

button_15.jpg  [市況]【実売速報】有機ELテレビ、Bluetoothヘッドセット 2017/10/12

10/12(木) BCN

 家電量販店やネットショップ、PCショップなどの実売データを集計した「BCNランキング」によると、2017年10月10日に販売された有機ELテレビの平均単価は33万3608円、最も販売数の多かったメーカーは、シェア45.8%でLGエレクトロニクスだった。

 また、Bluetoothヘッドセットの平均単価は9305円、最も販売数の多かったメーカーは、シェア22.8%でエレコムだった。(BCNメディア編成部)

*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。
2017年09月18日

button_15.jpg  4Kテレビは有機EL時代が到来! 1位は55型「BRAVIA」

9/18(月) 日経トレンディネット

 今回は、ビックカメラ新宿西口店に大画面テレビの売れ筋を取材した。大画面テレビといえば4Kが主流になって久しいが、今年に入ってからはとりわけ有機ELテレビの勢いが加速しているという。同店のビジュアルコーナーを担当する丸山慶将氏は「当初先行していた海外メーカーを追うように、国内メーカーからも多数の有機ELモデルが登場し、一気に広がった感があります。肌感覚でいえば、4Kタイプのうち液晶が6割、有機ELが4割くらいの割合になっているように感じます」と語る。

 直近の売れ筋ランキングも、その勢いを如実に示していた。そこで今回は、大画面テレビのなかでも有機ELテレビに絞って紹介する。

 55型が中心となったが、70万円台の65V型モデルもランクインしている。直近の調査とはいえ、かなり高額な製品が並んでいる。「プラズマテレビからの買い替え先を待っていた人たちが購入に動いているのは確かにあります。『長く使うのだから、高くてもよいものを』という流れができているのも後押ししているのではないでしょうか」という。モデルごとの人気の理由は次のページから追っていこう。

※掲載している価格は、2017年9月5日14:45時点のもの。日々変動しているので、参考程度に見ていただきたい。

黒が深くサウンドも好評な「BRAVIA KJ-55A1」
 一番人気となっているのは、ソニーの有機ELシリーズ「A1」に属する55V型モデル「KJ-55A1」。有機ELテレビのなかでは最小クラスで比較的買いやすい価格であることから、この45万前後(税込み50万円切り)のラインが売れ筋となっている感がある。

 なかでもこのモデルが売れている理由は、暗部の表現とサウンドにあるという。「有機ELテレビは全体的に暗部の表現力が優れていますが、A1シリーズは高画質プロセッサー『X1 Extreme』を搭載していて、黒のキレがすごいです。加えて、画面全体から音が出る構造になっているので、臨場感があるのとスピーカーのスペースがいらないということで、設置場所の事情から喜ばれているところもあります」

 続く2位は、LGエレクトロニクスの「OLED TV OLED55C7P」。こちらも55V型の有機ELテレビで、狭額デザインを採用している。

「当店が扱っている有機ELテレビのなかでもっとも安く、コスパ重視でよく選ばれます。単に安価なだけでなく、有機ELの草分けメーカーとしての知名度が広まっていて、品質に対する信頼性が大きいのも売れ行きに強く関係していると思います」

 3位は、ソニーの「BRAVIA KJ-65A1」。1位と同じA1シリーズに属する65V型モデルで、価格は74万9880円と跳ね上がる。それでも、設置スペースに余裕のある層や映像の臨場感を重視する層に支持されているそうだ。

「リビングのテレビは7〜8年が買い替えの目安になるので、東京オリンピックを見据えて選ばれる方も珍しくないですね。このサイズでも本体だけなら29.8kgということで、稀ですが壁掛けを所望される方もいらっしゃいます」

VIERAは自然な発色が人気、REGZAはタイムシフト機能が決め手
 4位は、パナソニックの55V型有機ELモデル「VIERA TH-55EZ950」。価格がほぼ同じ1位のBRAVIA KJ-55A1のライバル的な売れ方をしているが、A1シリーズとは映像表現の方向性が異なるという。

「有機ELは明るさが強いですが、そこを適度に抑えて自然な発色や色味にしているのが特徴です。長時間視聴しても目が疲れにくいという理由で選ばれることが多い印象です。かつてのプラズマテレビで培ったノウハウが生かされているところもあり、信頼感が大きいですね」

 5位の東芝「REGZA 55X910」も、1位と4位と同じ価格帯でライバルといえるが、チューナー数が突出して多く、外付けHDDを複数台つなげば最大8チャンネルを同時にタイムシフト録画できるというユニークな個性で選ばれることが多い。

「REGZAは昔から外付けHDD録画に強いですが、そこを期待して購入する人はやはり多いですね。レコーダーを使わずに録りっぱなしの環境が作れるうえ、有機ELのすごみが味わえるということで評価されています」
2017年09月14日

button_15.jpg  [市況]【実売速報】BDレコーダー、有機ELテレビ 2017/09/14

9/14(木) BCN

 家電量販店やネットショップ、PCショップなどの実売データを集計した「BCNランキング」によると、2017年9月11日に販売された有機ELテレビの税別平均単価は37万5746円で、最も販売数の多かったメーカーはシェア41.7%でソニーだった。

 また、BDレコーダーの平均単価は4万6281円、最も販売数の多かったメーカーは、シェア44.7%でパナソニックだった。(BCNメディア編成部)

*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。
2017年09月06日

button_15.jpg  【iMiD 2017】LGディスプレイ、77型透明フレキシブルOLED開発を加速

○2017年 9月 1日 UBIリサーチ

LGディスプレイのクォン・セヨル責任研究員は、8月30日に韓国釜山にあるBEXCOで開催中の「iMiD 2017」で、6月に発表した77型透明フレキシブルOLEDを紹介し、その実現のために採用された技術を説明した。

クォン・セヨル責任研究員は「OLEDはバックライトユニットが必要ない自発光なので、薄く製造できる。薄ければ薄いほど、柔軟性が向上し、OLEDはフレキシブルディスプレイを実現しやすくなる」と述べ、「今後サイネージとスマートデスクなど、様々な分野に採用できる」と予想した。

今回公開された77型透明フレキシブルOLEDは、輝度を向上するための前面発光方式(トップエミッション方式)で、従来のOLED TVや大型フレキシブルOLEDとは異なり、透明薄膜封止層を採用し、2枚のポリイミド基板が用いられた。

クォン責任研究員は「前面発光方式を実現するために、金属封止層の代わりに透明薄膜封止層を採用した。2枚のPolyimide基板にWhite OLED発光層とカラーフィルター層を形成して貼り合わせた。Polyimide基板の上下部には水分と酸素の浸透を防ぐために、バリアフィルムとマルチバリアが採用された」と説明した。



続いて「パネルの曲げ剛性(Flexural Rigidity)は、主に偏光板と封止層の厚みに影響を受けるため、柔軟性を向上するには厚みを減らさなければならない。封止層の厚さを100umから20umまで抑えると、柔軟性向上とともにOLEDモジュールに生じるひずみ(変更率、Strain)も0.36%から0.21%まで抑えることができる」と強調した。

他にも、Polyimideの複屈折現象による表面の反射、LLO(Laser Lift Off)工程時におけるPolyimideの性質によるレーザーの波長選択、柔軟性を持つOLEDモジュールの採用など、主要問題について、技術を開発し続けていると述べた。

LG Displayは、国家課題としてUHD(3840×2160)解像度、透過率40%、曲率半径80Rを持つ77型透明フレキシブルOLEDを世界で初めて開発したことがある。
2017年09月05日

button_15.jpg  サムスン、有機ELを自社のテレビに採用しない理由として、色や焼き付きの問題

9/5(火) CNET Japan

 サムスンは船長のいない船だ、と同社幹部の1人が懸念を表明した。

 サムスン電子の家電部門を率いる尹富根(ユン・ブグン)社長は、同社トップの李在鎔(イ・ジェヨン)副会長に懲役5年の判決が下ったことを憂慮していると、ベルリンで開催中の家電見本市「IFA 2017」においてドイツ紙Suddeutsche Zeitungに語った。

 同紙によると、「船長がいない船は危険なので誰も乗らないだろう。われわれの船は今そのような状態だ」とユン・ブグン社長は述べたという。

 ユン社長はIFA 2017のためにベルリンを訪れていた。同イベントでサムスンは、新しいウェアラブルデバイス2種とワイヤレスイヤホン、洗濯機、コードレス掃除機、その他さまざまな製品を発表した。サムスンは携帯電話が最もよく知られるが、テレビや家電などの電子製品でも大規模な事業を展開している。同氏は2012年から同事業を統括している。

 IFA 2017が開幕する1週間前、韓国の裁判所はイ・ジェヨン副会長に対して、贈賄やその他の罪状により懲役5年の有罪判決を下した。49歳のイ・ジェヨン氏は、父親でサムスン会長の李健熙(イ・ゴンヒ)氏が2014年に心筋梗塞で倒れて以来、サムスンの事実上のトップとして同社を率いてきた。しかしイ・ジェヨン氏は、朴槿恵(パク・クネ)前韓国大統領が罷免されるに至った汚職事件に巻き込まれた。イ・ジェヨン氏は2月から勾留されており、サムスンはトップ不在の状態が続いている。

 イ・ジェヨン副会長への実刑判決が自身に重圧をもたらしていると、ユン社長はSuddeutsche Zeitung紙に対して語った。さらにユン氏は、自身が家電事業のトップとして製品の短期的見通しを立てる一方、長期的な戦略の策定はイ・ジェヨン副会長が担っていると述べた。しかし今では、ユン社長が長期戦略も引き受けなくてはならなくなったと、同紙は報じている。

 ユン社長はまた、モノのインターネット(IoT)が期待されていたほど早く普及していないと同紙に述べている。その理由として、消費者にとって明白で説得力のある使用事例が示されていないことと、プライバシーやセキュリティへの懸念があることを挙げた。それでも、サムスンは2020年までに、すべての自社製品をインターネットに接続する計画だ。

音声アシスタント「Bixby」をあらゆる製品で利用可能に

 サムスンが目下、IoTへの取り組みで力を入れているのは、自社の音声アシスタントBixbyをさまざまなネット接続家電やテレビに組み込むことだ。この「スマートな助手」は2017年、「Galaxy S8」と「Galaxy S8+」向けにリリースされた。さらに、今後発売予定の「Galaxy Note8」にも搭載される予定だ。

 Bixbyは、スマートフォンを制御するための新しいインターフェースとして機能しているが、家電やテレビでは異なる機能を担うことになると、ユン社長はSuddeutsche Zeitung紙に語った。例えば、インターネットに接続された冷蔵庫では、今ある食材で作れる料理のレシピをBixbyが提案してくれるようになると同紙は報じている。また、テレビでは、ユーザーがよく視聴している番組を学習し、テレビをつけると自動的にその番組を再生してくれるようになるという。

 「統合はすでに本格的に進んでいる」と、ユン社長はSuddeutsche Zeitung紙に対して語った。

 さらにユン社長は、有機EL(OLED)ディスプレイを自社のテレビに採用しないことにしたと同紙に述べている。その理由として、同技術を長期的に使用すると、色や焼き付きの問題が発生するからだと説明した。
2017年09月01日

button_15.jpg  LG電子、有機ELテレビの陣営拡大で高級テレビでの存在感が増大

○2017年 8月 30日 UBIリサーチ

LG電子がOLED TV陣営を拡大し、プレミアム市場での位置づけを固めていく。LG Electronicsは、9月からデンマークのオーディオ・ビジュアル 製品メーカー及びブランドである‘B&O(Bang & Olufsen:バング&オルフセン)’に、OLED TVを供給することを決め、OLED TV陣営を拡大した。

B&O’は、現地時間8月30日にドイツベルリンで、OLED TVの公開イベントを開催した。‘LG OLED TV’に、独自のサウンド技術を採用し、9月1日から6まで開催される‘IFA 2017’で、来場者に公開する予定である。

また、LG ElectronicsはOLED TV陣営が拡大傾向にあると強調した。今年の‘IFA 2017’で、OLED TVを展示するメーカーは、13社にもなると予想される。昨年11社だった出展社数より2社増えた結果で、全てOLED TVを前面に押し出し、プレミアムマーケティング戦略を繰り広げる計画と知られている。

LG Electronicsの分析によると、多くのメーカーがOLED TV販売に乗り出しているのは、安定的な収益構造を確立するためである。中国や台湾のメーカーによるLCDパネル生産への大規模な投資で、今後、価格競争が激しくなると見込まれており、既に成熟期に入ってしまったLCD技術だけでは、差別化が続かないと説明した。TVメーカーは、このような環境を考え、独自のOLED TVを開発し、プレミアム市場攻略に取り組んでいると語った。

続いて、LG Electronicsは、OLED TVで収益基盤を固めていると述べ、TV事業を担当しているホームエンターテインメント(HE)事業本部は、今年の上半期に営業利益率8.5%(売上高8兆5,610億ウォン、営業利益7,252億ウォン)を達成したことを明らかにした。このような高収益の実現は、OLED TVのプレミアム化によることで、LG Electronicsにおける上半期のOLED TV売上高が占める割合は、15%にまで至ると説明した。

現在、実用化されている‘LG OLED TV’は、全世界のメディアや専門家から様々な賞を授賞し、性能評価においても1位を続けている。画質、音質、デザインなどのTVに関わる主要な要素で高く評価されている。

特にLG Electronicsは、9月1日から6日までドイツベルリンで開催される‘IFA 2017’で、‘LG OLED TV’ならではの先進高画質技術を積極的に紹介し、プレミアムTV市場攻略に乗り出す。LG ElectronicsのHE事業本部長クォン・ボンソク副社長は「プレミアム市場を再編しているOLED TVを押し立て、グローバル市場においてリーダーシップを強化する」と強調した。

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2017年08月30日

button_15.jpg  パナソニック、有機ELテレビに77V型の「TH-77EZ1000」を追加

8/28(月) ITmedia LifeStyle

 パナソニックは8月28日、有機ELテレビ「EZ1000」シリーズに77V型の「TH-77EZ1000」を追加すると発表した。受注生産で9月22日に発売予定。価格はオープンプライスだが、店頭では250万円前後(税別)になる見込みだ。

 4K対応の有機ELパネルに画質処理エンジン「ヘキサクロマドライブPLUS」、テクニクスが手がけたサウンドバースタイルのスピーカーなど、基本スペックは6月に発売した65V型「TH-65EZ1000」を踏襲している。スタンドを兼ねたサウンドバータイプのスピーカーは左右のチャンネルにそれぞれ3Way7ユニット(ツイーター1、スコーカー2、ウーファー4)および2つのパッシブラジエーターをプラスした構成で帯域ごとに個別のアンプで駆動する方式。開発はテクニクスのHi-Fiオーディオエンジニアが手がけた。

 77V型は現在流通している最大の有機ELパネル。LGエレクトロニクスやソニーが先行して採用しているが、パナソニックではプラズマテレビの経験を生かした画質チューニングをアピールする。「自発光方式の有機ELパネルは、その構造上、最適な制御を行うことで忠実な輝度を再現できる。プラズマテレビで自発光方式を知り尽くしたパナソニックならではの巧みなチューニングにより、暗いシーンでも豊かで滑らかな階調表現を実現した」(同社)という。「例えばプラズマは予備放電で黒が締まらなかった。一方で有機ELはなかなか(発光が)立ち上がらず、急に立ち上がるといったクセがある。こうした課題に直面したとき、プラズマの経験を生かして対応できた」(同社)

 内蔵チューナーは3系統で、USB外付けHDD(別売)に2番組の同時録画が可能だ。HDMI入力4系統(ARC対応は1系統)。テレビスタンドを含む外形寸法は、1452(幅)×918(高さ)×330(奥行き)mm。重量は約44kg。

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2017年08月23日

button_15.jpg  LG電子、有機ELテレビで「EISAアワード」を6年連続して受賞

2017年 8月 16日 UBIリサーチ

今月15日、韓国LG Electronicsが、OLED TV等のプレミアム TVをもって、欧州で権威のある映像音響分野の賞を受賞した。

LG ElectronicsのOLED TV(モデル番号:OLED65E7)は、欧州映像音響協会(EISA:European Imaging and Sound Association)が選出した「EISA OLED TV」に選ばれた。LG OLED TVは、2012年から6年連続して「EISAアワード」を受賞し、優れた技術力を今一度検証した。

欧州映像音響協会は「LGのOLED TVは完璧な黒をベースに、優れた画質を映し、生々しい色表現力と広い視野角を整えている」とし、「去年より黒の表現、鮮明さが向上している」と褒めた。又、ドルビービジョン、HRD10等の様々なHRD規格に対応すること、超スリムデザイン、ドルビーアトモスオーディオ技術の豊かなサウンド、利便性のある使い方等を好評した。

LGのサウンドバー(モデル番号:SJ9)も「EISAサウンドバー」アワードを受賞した。欧州映像響協会は、高級なデザインとサウンドを全て整えた稀な製品と高く評価した。ドルビーアトモスオーディオ技術で作り出す立体感あふれるサウンドと、豊な重低音が調和を遂げると評した。

欧州映像音響協会が主管する「EISAアワード」は、世界的に映像音響分野で権威を認められている。欧州映像音響協会は、欧州の約20カ国のAV専門誌が参加する、欧州最大規模のマルチメディア協会である。1982年から毎年、音響、映像、写真、モバイル機器等の分野で最高の製品を選定して発表する。記者と外部の技術専門家らで構成される審査委員の評価により、受賞作を選定するため、高い信頼を得ている。

LG Electronicsのホームエンターテインメント(HE)事業本部のクォンボンソク本部長(副社長)は「優れた技術力を認められている製品を中心に、プレミアムTV市場を引き続きリードする」と強調した。

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2017年08月16日

button_15.jpg  【マレーシア】ソニー、有機ELテレビの国内発売を開始

8/10(木) NNA

 ソニー・マレーシアは9日、同社初の有機EL(OLED)テレビ「ブラビアA1」シリーズを、国内で正式に発売した。マレーシアでも高まる大画面テレビの需要を掴むため、高画質と高音質を積極的にアピールしていく。テレビを軸にしたソニー製品全般の販促も強めていく。
 ソニー・マレーシアは同日、クアラルンプール(KL)市内のショッピングモール「ミッドバレー・メガモール」で、「ブラビアA1」の正式発売イベントを実施した。OLEDパネルが、フルハイビジョン(HD)の約4倍の解像度を持つ4K映像を忠実に再現。また、OLEDパネルそのものがスピーカーとなる「アコースティックサーフェス」技術を採用し、音の臨場感も高めている。サイズは65インチと55インチの2種類で、価格はそれぞれ2万9,999リンギ(約77万円)と1万6,999リンギ。すべてマレーシア国内工場で製造する。
 同社の荒井聡社長は、OLEDテレビ市場は今年から各社の開拓がはじまったばかりで、拡大が確実視される市場だと指摘。シェア拡大に意欲を示した。
 また、同イベントでは、テレビのほかにデジタルカメラのアルファ・シリーズ、スマート機器「エクスペリア」シリーズ、オーディオ機器など、ソニー製品も多数展示し、販売を行う。荒井社長は、技術力とデザインで「消費者の心に刺さるようなソニー製品」を、単体ではなく組み合わせて「ライフスタイルそのものとして提案していきたい」と語った。

 ■シーゲームスの公式カメラに
 ソニー・マレーシアは同日、デジタル一ミラーレスカメラの最高位モデル「アルファ9」が、第29回東南アジア競技大会「シーゲームス」と第9回東南アジア身体障害者スポーツ大会「ASEANパラ・ゲームス」の公式カメラに選定されたことも明らかにした。開催期間中、プレスセンターに本体50台と交換レンズを貸与して各国のカメラマンに使用してもらい、ブランド周知を図る。
 シーゲームスとASEANパラ・ゲームスは、今月19日からKLとその周辺地域を会場に開催され、ソニーも協賛スポンサーに名を連ねている。

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button_15.jpg  [市況]【実売速報】有機ELテレビ、BDレコーダー 2017/08/10

8/10(木) BCN

 家電量販店やネットショップ、PCショップなどの実売データを集計した「BCNランキング」によると、2017年8月7日に販売された有機ELテレビの税別平均単価は39万0709円で、最も販売数の多かったメーカーはシェア42%でLGエレクトロニクスだった。

 また、BDレコーダーの平均単価は4万6841円、最も販売数の多かったメーカーは、シェア39.6%でパナソニックだった。(BCNメディア編成部)

*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。
2017年07月27日

button_15.jpg  LGディスプレイ、今後の3年間のOLED投資1.7兆円で、大型パネルは先行、スマートフォン用パネルはサムスンを追撃

2017.07.25 ET News

LGディスプレーが有機EL(OLED)の10.5世代、第8世代、第6世代パネルの3品目を同時に製造するために、2020年までに17兆ウォン(1.7兆円)を投資する。業界の先頭を走るTV OLED市場では「超格差戦略」を、スマートフォン向けOLED市場では、「高速追撃戦略」を駆使する。世界のOLED TV市場拡大のために、中国の広州政府と協力して8.5世代の新規ラインも助成する。

LGディスプレーは25日の理事会を開催して10.5世代のOLEDへの先行投資に2兆8000億ウォン、中小型フレキシブルOLEDパネルへの追加投資に5兆ウォンなど計7兆8000億ウォンを新規投資する案件を可決した。

第8世代OLED生産能力を拡大するために、中国広州市と合弁法人も設立する。理事会では総資本2兆6000億ウォンのうち、70%である1兆8000億ウォンの資本金を出資することを決意した。韓国政府が公式承認すると、現地の投資を開始する。

業界では、今後に坡州P10のみに合計25兆ウォン以上の投資が行われると予想していた。中小型フレキシブルOLEDラインのE5とE6追加投資、中国の合弁会社の投資などを合わせると、合計30兆ウォンが投入される見通しだ。 LGディスプレーは大型と中小型OLEDに大々的に投資して、主力事業をLCDからOLEDに本格移行する。

LGディスプレーはP10での 10.5世代OLED先行投資、P10建物建設、第8世代E4-2投資を含めて、OLEDに約5兆ウォンを投資する予定だと明らかにした。坡州P10に投資する大型OLEDは10.5世代のOLEDの生産を目標に、まずLCDに優先投資する。世界初の10.5世代OLEDをしようとするのに、10.5世代のLCD技術の経験を積むための目的である。 実際、LGディスプレーは、最近10.5世代パネルでの酸化物薄膜トランジスター(TFT)でバックプレーン構成を開始した。スパッタ装置を除けば、大きく交換する製造装置がないラインの切り替えにかかる期間は2-3カ月に過ぎないと思われる。ラインの切り替えにかかる投資額も大きくないので、先行投資に伴う負担が大きくないと専門家は予想した。

第8世代OLEDパネルは、中国で生産能力を拡大して売上高と収益性を最大化する。広州の8.5世代OLED工場に約5兆ウォンを投入して月6万枚の生産能力を確保すると、業界では予想した。すでにLGディスプレーは、従来の広州LCDラインの隣の敷地を保有し、新工場の建設準備を開始した。

LGディスプレーは、既存の亀尾(グミ)E5と坡州のE6のほか、P10でもフレキシブルOLEDを製造することを決定した。P10内の第6世代ラインは、既存のE6ラインを拡張したものである。E6の拡張ラインに5兆ウォン、既存のラインを追加投資に1兆5000億ウォンを投資する。現在造成中のE5、E6投資まで合わせると、合計10兆ウォンを投資することになる。LGディスプレーは2020年までに6世代の基準月6万5000枚規模のフレキシブルOLED生産能力を備える計画だ。これは6インチのスマートフォンの基準年1億2000万台を生産することができる規模だ。 LGディスプレーはP10内でのE6拡張ラインで月3万枚規模を優先生産する。業界では、月に3万枚の投資を優先執行し、さらに3万枚の投資が続くと予想した。来年3月に初の装置搬入を開始する。

LGディスプレーは今回の投資で、直接的または間接的な経済波及効果を勘案した生産誘発効果が約56兆ウォンに達すると分析した。雇用創出効果は建設1・2・3次装備・材料業界を含めて約21万人と推定した。

LGディスプレーはこの日、第2四半期の売上高6兆6289億ウォン、営業利益8043億ウォンを達成したと発表した。季節のオフシーズンに中小型パネルの出荷が減少し、ウォン高の効果が加わり、前四半期より売上高-6%、営業利益-22%を記録した。前年同期比でそれぞれ13%、1712%成長した。

button_15.jpg  LG Display、韓国と中国で有機EL大型投資。テレビ向け10.5世代ラインも

7/26(水) Impress Watch

 韓国LG Displayは25日(現地時間)、有機EL(OLED)パネルへの大規模投資を発表した。韓国と中国の工場に合計9.6兆ウォン(約9,597億円/7月26日時)を投資し、テレビ向けの大型有機ELパネルやスマートフォン向けの中小型POLEDパネル生産を強化する。

 韓国・ソウル近郊のパジュ(paju)の同社工場内に、2.8兆ウォンを投資し、10.5世代の大型有機EL量産ラインを構築。有機ELテレビの好調な成長にあわせて、既存の第8世代ラインの1.8倍のマザーガラスを利用し、大型パネルの供給を加速する。

 さらに、スマートフォン向けの中小型plastec OLED(POLED)の第6世代ラインに5兆ウォンを投資。生産能力は月産3万シートで、同社全体のPOLED生産能力は65,000シートとなる。これは、6型スマートフォンで年間1億2,000万台分の供給能力に相当するという。

 これまでの7.8兆ウォンとあわせて、2020年までに総額約15兆ウォンをパジュ工場に投資。有機EL生産の中核拠点とする。

 また、中国・広州市には8.5世代のテレビ向け大型有機ELテレビ向けパネル工場を新設。現地でジョイントベンチャーを設立し、株式の70%、1.8兆ウォンを出資する。

AV Watch,臼田勤哉
2017年07月22日

button_15.jpg  “TOKYO 2020”に向けて開発が進む8K&HDR技術

7/21(金) ITmedia LifeStyle

世界の放送技術をリードするNHK、その原動力となっているNHK放送技術研究所で、今年も5月に一般公開(技研公開)が開催された。未来の放送技術として立体放送技術が大々的に押し出された昨年と異なり、今年は2020年の東京オリンピックという明確な目標に向かう発表内容が多く発表された。毎年、技研公開を見てきた麻倉怜士氏は今回の技研公開をどう捉えたのか。まずはスーパーハイビジョンの映像に関する技術や研究を中心にリポートをお届けしよう。

OLEDを使った常識をくつがえす薄さのディスプレイ。わずか2mm

●71回目の技研公開

麻倉氏:今年で71回めのNHK放送技術研究所公開です。今回は地下に放送歴史館歴の史的機材が出展され、テレビ放送の基盤となるビデオテープレコーダー(VTR)機材が、2インチ、1インチ、1/2インチ、デジタル、ハイビジョンと進化する流れが見られました。

 このように毎年5月下旬に放送にまつわる最先端のテクノロジーが披露されるわけですが、日本をはじめとした全世界の放送の基盤を作ってゆくというところが技研のミッションです。

――テレビ受像機や放送カメラといった華やかな映像製品を支える技術の多くは、ここ砧の基礎研究によって生まれました。技研発の放送技術が、世界中の人々の記録と記憶を紡ぐこと数知れず、というところでしょうか。

麻倉氏:現状はこれまで作ってきたフォーマットが実用化寸前です。スーパーハイビジョン(SHV)のスペックはほとんど完成しており、これからはより実用化精度と完成度を上げるというフェーズに入りました。今年の展示は3本柱で構成されていまして、メインステージではAI、VR、AR、IoTといった現代のバズワードが踊り、これらを取り入れた映像情報の効率化して的確に届けるという点に心血が注がれていました。これが今回のテーマの1つめ。2つめは2020年の東京オリンピック/パラリンピックに向けたスポーツ関連の映像テクノロジー、番組制作の開発で、それらに対する新しい切り口があちこちで見られました。そして3つめはSHVをベースに立体テレビへというもので、立体テレビそのものの改善、ストレージメディア、伝送メディアの開発が繰り広げられていました。

――これまでと比べて明らかに“TOKYO 2020”を意識したものが多かったように感じます。全体で大きな目標へ向かおうとしているみたいでした

麻倉氏:これまでの技研公開はテクノロジーが主体で、新方式の開発および実用化がメイントピックであり、ミッションでした。これがだんだん広がってきて、放送全般に関わる「作る、届ける、見る」という全プロセスにおいて、革新的なことをやろうというところが今回は目立っていました。特に顕著だったのは実用化とアプリケーションでしょう。そうはいっても私としてはやはりハードが気になります。まずはこの観点のお話からしたいと思います。

 今回、SHVは“フルスペック”が強調されていたことが印象的です。これ自体の展示は数年前からありましたが、従来は全て(のスペック)が完全にそろったSHVというのは、実はなかなかありませんでした。今回は映像撮影、編集、伝送、上映と、今回は上から下までフルスペックでやるという流れが顕著に出てきたので、まずはわれわれ視聴者に最も近い上映段でのフルスペックSHVを取り上げましょう。

●JVC 8Kレーザープロジェクター

麻倉氏:技研公開のオープニングは毎年常設ホールでデモムービーが流れていますが、今年はこのムービーが300インチの実験用スクリーンでの上映に移動しました。投影機材JVC製の特製8Kレーザープロジェクターで、これ自体は2015年に展示をしていたものと基本的に同じです。

 このプロジェクターの特筆すべき点は“最も色域が広い”という点でしょう。私のリファレンス機でもある「DLA-Z1」などの民生機は青以外を蛍光体で出すため、レーザー光はそこで遮断されます。ですがこれはRGBの3原色を直接レーザー発光していて、BT.2020比はおそらく100%といっていいでしょう。スペックを見ると、解像度8K、色域BT.2020、フレーム周波数120Hz、階調12bit、HDR(HLG)と、“フルスペック”の要件が全てそろっています。

――2階分くらいの高さの壁一面に特大の8K映像が映し出され、それを10m前後の距離で浴びるように観ました。「これぞ8K!」という映像体験に引き込まれる、見事な“つかみ”でしたね

麻倉氏:特に今回強調されたのが“120Hz”というフレーム周波数です。高解像度の大画面になると60Hzではブレが出て動きボケになってしまいますが、120Hzではこれがピタリと止まります。約6分の映像クリップのうち半分がダンス映像で構成されており、その効果はとても顕著なものでした。このデモンストレーションはとても“鮮やか”で、ダンスの動きだけでなく布の質感もよく出ており、途中でダンサーが増えてRGB各色の衣装にYが加わって色効果もよく確認できました。120Hz、12bit、HDRの精細感、動きに対する解像間の高さというところがとても鮮やかに見えたプレゼンテーションでした。

●薄型130インチ8K OLED

麻倉氏:次は0.9mm厚のLGディスプレイ製65インチ4Kパネルを4枚並べた“薄型130インチ8K OLED”です。実際には構造物が1mm入るので約2mm厚ですが、それでも常識破りの超薄いシート型130インチ8Kディスプレイには驚かされます。

 同じようなものは昨年も展示されていましたが、LGディスプレイ自身の進化もあり、今年は120HzとHDRに対応しました。色域のBT.2020にはもう一歩達していませんが、着実に進化しています。私の印象からすると、確かにコントラストが上がっていて、前面パネルのグレア率も向上しているのではと感じました。その反射も加わって、非常にシッカリとした解像感がありました。

――LGディスプレイのシート型OLEDは何度か見ていますが、あの大画面と薄さには「明らかに時代が違うぞ!」という“未来感”があります。何というか、薄い画面に映る鮮やかな映像が、未知の体験に対する夢をかき立てます

麻倉氏:OLEDがスゴいと思うのは「どんなに薄くとも画質は同じ」というところです。今LGエレクトロニクスはOLEDテレビを6機種出していますが、実は価格が相当違っても画質は同じなんです。これはつまりパネルは全く同じで、付加価値の部分で価格的なグレーディングをしているということです。なので今回のような、ものすごく薄いパネルを4枚使ったとしても、画質の均一性は非常に高いわけです。

●OLEDの改良

麻倉氏:OLED自体の進化に関する展示もありました。一般的には回路層の下に発光層を成形しますが、これを逆構造にした“トップエミッション方式”への試みです。

――イメージセンサーに裏面反射という技術がありますが、これの出力版のようなイメージですね

麻倉氏:BT.2020の色域は緑が広くとられており、これを充分に出すのは難しかったのですが、トップエミッションでは発光層の前の障害物がなくなるために色純度の高い緑発光が可能となり、緑の発光効率がBT.2020比で95%程度にまで近づきました。

 これが難しいのは製造工程の複雑化による歩留まりの問題です。加えてトップエミッションでは光の方向が狭まって視野角が出てしまいます。

――自発光なのに視野角……

麻倉氏:RGBの多層構造の中から光が出るため、距離の関係で、光の出方が不均一になるのです。光の出方の制御がかなり難しいので、ここをどうするかというのが大きな課題となるでしょう。ですが物理的にはメリットがあるので、今後の展開を注視していきたいです。

●QLED

麻倉氏:デバイス関連の研究でもう1つ「環境に配慮した量子ドット素子」というパネル展示も見逃せません。今はOLED、つまり有機ELが盛んですが、業界が次を見据えているのはQLED、つまり量子ドット(Quantam Dot)LED。これは特定の原子に光が当たると波長が変わるという量子力学の現象を利用した、光の入力波長を変換して出力するという技術です。

――日本では製品展開されていませんが、ワールドワイドではサムスンが液晶テレビの分野で幅を利かせています

麻倉氏:それはQLEDといいますが、マーケティング用語で、単なるLEDバックライトのQD液晶テレビです。それはともかく、本物のQLEDは自発光という大きな特徴があります。自発光で純度の高い色を出せる層を持ったデバイスというのが現在の段階で、QD素材自体は無機ですが、そこ以外は有機素材という、“有無”を言わせぬハイブリッド構造です。これの問題は素材にカドミウムを使っていることで、イタイイタイ病などで知られる通り、毒性が高い物質なので量産品には使えません。

 今回の研究で試されたのはZAIS(スズ、亜鉛、イリジウム、硫黄)という混合素材です。確かに3原色は出ていたのですが、残念ながら比較対象として置かれていたカドミウム型の方が明らかに良い発色でした。それは研究チームも理解していて、今後はこのZAISをメインに色純度と効率をいかに上げるかが研究課題になると話していました。

 ですがこの方式にはひとつ、“作り方が印刷方式”という大きな注目点があります。JOLEDが印刷方式で21型のOLED量産に成功したため、時期的にもちょうど良いですね。オリンピック後の時代は、このQOLEDが大本命のデバイスになることが期待されます。

●シャープの70インチ8Kディスプレイも

麻倉氏:家庭向けディスプレイの民生品としては、シャープの70インチ8Kがありました。まだまだ高価ながら、従来の85インチと比べれば随分とマシな価格になってきました。

――とはいってもまだ高級車くらいの価格ですから、おいそれと買えるものではないですか。まあ従来の1000万円オーバーと比べると一桁落ちたのは確かに大きな前進です

麻倉氏:シャープの意見としては、アレをきっかけに開発を進め、2018年12月の本放送前にはアフォーダブルなものを作りたいとのことです。もちろんチューナー内蔵モデルで。そういう意味では送りから上映までの大きな流れが出てきていたといえます。家電量販店に8Kの文字が踊る日もそう遠くはない、でしょうか。画質も上がっています。以前の85インチは、暗部階調にくせがありましたが、新しい70型はかなり素直な特性になりました。

●アストロデザインのコンパクト単板カメラ

麻倉氏:ここからはカメラの話をしましょう。制作セクションには日立国際電気のフルスペックRGB 3板カメラと、アストロデザインのコンパクト単板カメラがありました。この中でアストロデザインの新製品が“インターライン方式”という面白い撮像方式をとっていました。

――インターライン? インターレース方式とは別物なんでしょうか

麻倉氏:走査線をひとつおきに走らせることで、帯域が狭い中で情報を伝えるという方式です。大きな特徴は映像信号を加算せずに出力段の信号処理で補間するということで、A画面とB画面を加算して画を出すインターレースとはちょっと異なります。フレームを間引くことでデータ量を減らしており、フルスペックではないながらもコンパクトなデュアルグリーン8Kの映像が撮れるのが利点です。

 展示スペースを眺めてみると、フルスペックの大型カメラからインターラインの小型カメラまで、ラインアップが随分と豊かになったと感じます。どのカメラも8KとHDRという高色域を備えていて、放送に耐えうる映像クオリティーを出すのが良いですね。各家庭に届けるのは来年からの高度BS実用放送で、展示はそれをB2Bの視点から見たものでした。

●8Kカムコーダー

麻倉氏:これらのカメラは撮影と録画が別筐体(きょうたい)の業務モデル、いわゆるカメラヘッドですが、今回の技研公開には一体化した8Kカムコーダーに関する展示もありました。

――民生機は一般的にこちらですね。カメラにSDスロットなどの記録媒体が内蔵されているものというと、一般の方も分かりやすいと思います。

麻倉氏:南極のバクテリアをテーマにNHKが「アンタルクティカ」を作った時に、米REDの小型8Kカメラ「HELIUM」を使いました。日本は小型カメラで遅れを取っていた格好ですが、今回8Kカムコーダーのプロトタイプが提案されていました。内容はJVCの4Kカムコーダーのレコーダー部をそのまま使って4連結させるという力技です。現状はSDカードレコーダー部とカメラヘッド部が分離していて、各々の技術を確立している途中です。

 性能的には各パート100分撮影可能で、現状はAVC圧縮ですが、コーデックをHEVCにすると倍は撮影できるでしょう。すぐ出てくるわけではないですが、近い将来に一体型に進化する見込みです。8Kはまだまだ特別な存在でカメラも大柄ですが、今の4Kと同じような手軽さでできれば「同じ撮るなら8K撮影で、後から4Kにダウンコンバートしよう」という流れになることが想像できますね。

 今回は展示されませんでしたが、技研と日本メーカーとのコラボで、次世代の8Kカメラが現在開発中ということです。それも楽しみですね。

●SDR用電子アイリス

麻倉氏:今度はHDRに関する提案です。現在、NHKでは試験放送チーム(8K HDR)と一般放送チーム(2K SDR)が別々に制作をしていて、例えば大相撲のような同じ現場の映像でも、2チームが別々に動いています。これはいろいろな面で大変ですね。高度BSが始まる来年からはHDRがメインになりますが、しばらくはSDRで見る人が圧倒的に多いわけで、どうにか一体運用が必要です。さて、制作はどっちをメインにしたら良いでしょうか? 今回の技研公開ではHDRをメインに据えてセットアップしたシステムに、SDR用の電子絞りを組み込んだものを提案していました。

 SDRはHDRと比べると露出設定がシビアで、例えば“暗い部屋に明るい窓”というお決まりの画の場合、どっちもしっかり撮るHDRの設定をそのままSDRに使うと、露出は間違いなく破綻します。同じように昼間のサッカースタジアムでは、影に合わせると日向がトびます。これではダメで、従来はゲームが繰り広げられるピッチを拾い、影に入った観客席を泣く泣く諦めていました。

 ですがHDRが普及してくると、HDRの露出は動かさず、SDR向けの最適露出を現場判断でやるのが合理的だろうということに気付き始めました。しかしドラマや映画などのRAWからグレーディングできるポスプロ映像なら良いですが、ライブ中継ではそうも言っていられません。これを解決するのがHDRとSDRの一体制作カメラに搭載される電子絞りシステムです。

――機械絞りとは別に電子絞りで露出データを制御し、HDR用とSDR用のそれぞれの露出を撮影現場で作ってしまう、という思想ですね。ポスプロ作業も必要ないですし、何より現場の画を見ている人が制御できるというのが良いです

麻倉氏:これからは一体制作が一般的になると見込まれます。そんな時代に1台のカメラでHDR、SDRのどちらにも最適な映像を撮る、大きな提案だと感じました。

●大画面と8Kのカンケイ

麻倉氏:研究発表に面白いものがあったので、是非ご紹介したいと思います。私のAVライフでも度々体感してきたことですが、コンテンツと画面の大きさとシステムの間には一定の関係があり、どんなコンテンツをどのくらいの視野角で見るかということはとても重要です。実際のところ、4Kでかなり満足をしているユーザーが多い現状において「8Kならでは」「8Kでなければ」というコンテンツや観え方をきちっと提案できないと、8Kの成功はありません。

――これは4Kの時も言われていたことですが、単純なスペックアップでは新しい価値として認識されなくなっているということですね。従来とは全く違う価値の提示が求められていると

麻倉氏:そういう価値を提示する1つの可能性として「大画面での視聴が好まれるコンテンツの特徴」というパネル展示を紹介しましょう。SHVやHDRなど、新システムや方式が開発される時、技研では必ず一般人による試験をします。今回紹介するのは“8Kの広視野視聴環境に適した映像を制作するために”ということで、約40人の一般視聴者を対象に調査したものです。

 1.5H(4K)、0.75H(8K)それぞれの視野角で、なおかつ20インチくらいの小サイズ、50インチくらいの中サイズ、85インチの大サイズ(フル画面)の3種類に分けて、合計44種類の映像を見てもらい、その感想を分類するという実験をしました。映像の内容は巻き貝のアップや電車の走行シーン、富士山の遠景や花火などです。その結果、山、海、雲、空港、寺院の遠景、京都の街並みなど、元が広い視野の広角映像は広く観たいというインプレッションが多く集まりました。

 逆に人物のアップ、日舞のアップ、スケートボードの近接撮影、人力車を大写しにした街並みなど、拡大映像のようなクローズアップした映像はあまり大画面で観続けたくはないという回答が多数を占めました。特に巻き貝の穴のクローズアップ映像は大画面に対しての相性が悪かったのですが、これは全体像が気になるため、大画面を嫌うのだろうと分析できます。

――拡大鏡のような映像は、インパクトが大きい反面、刺激が強すぎて長時間は疲れるということですね。こういった画は文章における疑問符(?)や感嘆符(!)といった記号と同じで、ワンポイントで効果的に用いることが重要であり、多用しすぎると映像作品として破綻する可能性がある。これはなかなか重要な発見です

麻倉氏:画角を持って自然をゆったりと撮った映像や、ごちゃごちゃした情報がない映像、あるいはできるだけ大きな映像は、大画面と相性が良い。これはAV愛好家が体感的に会得してきたことですが、このように理論として分析されたということが大変意義深いですね。中景も含めてディテールがしっかり出ている映像はあまり大画面で観続けたくない、ということも貴重な発見です。映像制作はもちろん、撮影カメラマンの立場から、8Kのメリットが出る現場でのメソッドとして役立てられれば良いなと感じました。

――次回は音声や制作、立体映像に関する技術などを中心に深掘りします。
2017年07月14日

button_15.jpg  LGディスプレイ、坡州P10にトップエミッションの大型OLEDパネルライン構築を推進

○2017.07.14 Kinews

世界で最初の10世代級有機EL(OLED)の設備投資を推進しているLGディスプレーが、Top Emission技術開発をめぐり、腐心している。Top EmissionはOLEDの光が薄膜トランジスタ(TFT)の逆方向に出る方式で、既存のBottom Emissionに比べて高画質TVパネルの製作に有利である。

LGディスプレーは、現在、TV用OLEDは100%がBottom Emissionで生産している。

14日、業界によると、LGディスプレーは、京畿道坡州に建設中のP10にTop Emission方式のTV用OLEDライン構築を進めている。このため、今月の前後にパイロット生産設備を発注する予定である。パイロット装置で量産性が検証されると、年末に正式に装置を発注する案を検討中だ。

Top EmissionはTFTの逆方向に光が進む方式である。現在のBottom Emission発光は光がTFT方向に進行するが、TFTを通過しながら、輝度(明るさ)が低くなる。せっかく作り出した光がTFTで遮断されるせいで、消費電力を高める原因となる。これはパネル内の有機材料の寿命も短くさせる。

Bottom Emissionの最大の欠点は、解像度を高めるには限界があるということである。TFTの配置部分には画素(ピクセル)を配置することができないため、高画質TV用パネルを作るの制約が大きい。

LGディスプレーは従来はBottom EmissionでUHD(3840X2160)級OLEDパネルを生産している。最近、中国企業が2倍鮮明な8K級LCDの開発を推進していて、LGディスプレーも画質レベルをより高める必要がある。特にP10の本格的な生産は、2年後の2019年からという点を勘案すれば、現在のUHD級では、プレミアムタイトルを保持するのは難しい。業界は2019年から8K TVが本格的に販売されるものと見ている。

鄭昊均成均館大客員教授は、「Bottom Emission方式で作成されたOLED TVは4K(一般UHD)級の解像度が限界であると推定している」とし「8Kに進むためには、Top Emissionの技術開発が必要である」と説明した。

問題は、Top EmissionのOLEDパネルの生産が難しいという点である。OLEDは、陽極(Anode)から陰極(Cathode)側に電流が流れ、光が出る。Top Emission発光OLEDを製造するには、電流がよく通じながらも肉眼では見えないほど薄くて透明な電極が必要である。

しかし、陰極を肉眼で見えないようにするために薄く形成すれば抵抗値が上がり、電流がうまく流れない。シンクの排水口を狭く作成水がよく流れて出ずあふれるものと似ている。だからといって電流をよく流すために、陰極を厚くすると光を遮断する欠点がある。

LGディスプレーは、バス電極(bus electrode)を形成する方法で大面積全面発光OLEDパネルの生産を進めている。バス電極と透明電極の全体抵抗を減らすために、垂直方向に沿って直接接続された高伝導率を持つ電極を意味する。

バスラインをTFT側に厚く張り、これを陰極と接続させると、陰極自体の抵抗を下げることができる。チョン教授は「バスラインを形成するコンセプト自体は、すでにすべてのパネルメーカーが研究している方向」とし「しかし、これを工程上で実装することが容易ではない」と述べた。

button_15.jpg  OLED TVは、画質だけでなく、デザインと音質などの全領域において優れている

2017年 7月 12日 UBIリサーチ

「従来のOLED TVが画質を中心としていたのであれば、現在のOLED TVは、画質だけではなく、デザインと音質など全領域で優れているTVだ」

先日の5日、韓国江原道横城郡で開催された「第12回ディスプレイ国家研究開発事業総括ワークショップ」の基調演説で、韓国LG Displayのユン・スヨン常務は、明暗と色表現力を含む優れた画質、自由なデザイン設計、音質向上など、OLED TVの特徴を紹介した。

ユン常務は「LCDとは異なり、自発光であるOLEDは、ピクセル単位で制御できるため、明確な黒を表現し、無限大のコントラストを実現できるので、表現の範囲がとても広い。夜空の星や月を表現する最適なディスプレイはOLEDだ」と述べた。また「OLED TVは正確な色表現力を持ち、自由に中間調表現ができるため、リアルな色を実現する」とOLED TVの優れた画質を強調した。

引き続き、CES 2017で多くの来場者の注目を集めた壁紙(Wall Paper)とCSO(Crystal Sound OLED)を紹介しながら「従来のOLED TVが画質を中心としていたのであれば、現在のOLED TVは、画質だけではなく、デザインと音質など全領域で優れているTVだ」と明らかにした。特にスピーカーを内蔵する方式については「デザイン改善の効果と共に口とサウンドの位置を一致させることで、没入感のある画面を実現することができる」と語った。

ユン常務は、実用化を目的に開発された77型UHD解像度、透過率40%、曲率半径80Rを実現する透明フレキシブルOLEDを紹介し、透明ディスプレイとフレキシブルが未来のディスプレイになる説明した。また、ソリューションプロセス用装置と材料を開発しているため、新しい形のアプリケーションとフォームファクタ(Form Factor)が必要になると語った。

最後に、韓国京畿道坡州市にあるP10工場については「今年末に完成予定のP10は、きちんと準備しているので新しいOLED TVが生産できる」と期待感を示した。

2017年07月12日

button_15.jpg  大型、4K化が加速するテレビ市場、有機ELも登場

7/11(火) EE Times Japan

 EE Times Japanでは、IHSマークイットテクノロジーのアナリストにインタビューし、ディスプレイ、パネル産業の現状とこれからを連載形式でお届けしている。

 連載第3回となる今回のテーマはテレビ(完成品)だ。IHS Markit テクノロジー 上席アナリストを務める鳥居寿一氏に聞いた。

■2017年 世界テレビ市場の注目トレンド

 2017年の世界テレビ市場トレンドは、ひと言で言えば「テレビメーカーは、大型化と高解像度化を積極的に進める年」になる。

 薄型テレビの歴史を少し振り返ると、10年ほど前は“液晶ディスプレイかプラズマディスプレイか”、“32型か40型か”などの対立軸が存在したが、結局、液晶テレビが生き残り、画面サイズも50型を超えるような大型化が進んだ。価格も随分と下がり、価格競争だけが市場トレンドのように見えてしまう成熟した市場になりつつある。

 価格競争以外の部分では過去、3D表示機能や倍速表示機能、LEDバックライトといった新仕様も登場したが、結果的にそれらの機能は、樹木に例えるならば“枝葉”の部分での仕様に過ぎなかった。倍速表示などは一部存在しているが、このままいくと製品ごとの違いは分からなくなり、顧客が対価を支払うような付加価値ポイントがなくなってしまう。結局は、価格競争主体の市場となっている。

 価格競争は今後も続くが、その中でも樹木の“幹”に相当する部分で、消費者が価値を見いだしやすく、少しでも価格に転嫁できる付加価値ポイントとして存在しているのは、大型化、高精細化であり、各テレビメーカーは積極的に大型化、高精細化を進めている。

■トレンド1:大型化

 大型化については、画面が大きいほど高いと消費者には分かりやすい価値である。

 2017年1〜3月の出荷実績(台数ベース)を見ると、中国では全テレビの出荷台数に占める55型以上の大型テレビの割合は36%に及ぶ。そして中国同様、住居が広い北米が次いで高く30%だ。日本については約10%にとどまるが、全世界では、20%以上と右肩上がりで増えている。今後も世界的に大型化が進むのは間違いない。

 とりわけ、中国と北米では55型以上のより大型のテレビ普及が進んでいくことになる。中国や北米における2017年で出荷ベースでの平均画面サイズは46型前後だが、これが2020〜2021年には、50型を超える予測だ。日本は現状30型を超える程度。いかに中国、北米で大型化が進んでいくかが分かってもらえるだろう。

 現状、中国での55型テレビは3000元台、日本円にして6万円ほどの低価格製品が登場してきている。これも、2014年以降、中国のパネルメーカーが55型パネルを8枚採りできる8.5世代のラインを立ち上げてきたからこそ、価格が下がり、普及を促した。これと同様のことが、2018年以降、10世代ラインの投資により、65型テレビでも起こるとみている。

■トレンド2:高精細化

 高精細化は、パネルとしてHD(1280×720画素)からフルHD(1920×1080画素)へと高精細化され、現在、世界的に4K(3840×2160画素)化が加速度的に進んでいる。

 当初は、4K対応コンテンツがない中で、4K対応テレビの普及を疑問視する見方も多少あったが、パネルメーカー、テレビメーカー、そして販売店も少しでも値段の高い製品を売りたいという狙いがあり、4Kに注力し、結果的にハードウェアが先行して普及してきた。とはいえ、コンテンツもNetflixを筆頭に、Amazon(=Prime Video)やYouTubeなどネット経由のコンテンツ配信サービスでの4K化が進んできた。放送も、NHKが4K、8Kの本格放送を2018年末に始める見込みで、ハードウェアに追い付きつつある。

 全世界の4K化率は現状、全テレビ出荷の32%に達した。ちなみに45型以上に限定した4K化率は、全世界で68%、日本では85%。中国でも79%に達している。

■大型化、高精細化以外のトレンドは?


画面サイズ別、パネル別、搭載機能別にみるテレビ出荷台数実績と予測[単位:百万台] 出典:IHS Markit

 大型化、高精細化のように樹木の“幹”の部分ではないものの、“太い枝葉”といえるような差異化ポイント、付加価値ポイントとして、HDR(ハイダイナミックレンジ)機能と、スマート化、すなわちネット対応がある。

 4Kの映像も、離れて見ればフルHDとの区別は付きにくくなるが、HDRはハッキリと違いが分かり、消費者に価値として認識されやすい。HDRは4Kコンテンツとともに普及してくるだろう。

 ネットにつながるスマートテレビについては、日本国内では他地域と比べると普及していないが、中国や北米、欧州さらには中南米などではスマートテレビでNetflixなどネットコンテンツを見るというライフスタイルが広く定着している。

 なお、全テレビ出荷に占めるインターネット接続機能が付いたスマートテレビの割合は、すでに63%に達している。

 中国に至っては元々、インターネットでコンテンツを楽しむ文化が根付いていたこともあり93%に達しており、放送を受信するテレビではなく、ストリーミングテレビが中国のテレビと言えるほど、当たり前の機能になっている。米国でも、Netflixの存在が大きく、68%。中南米でも普及率は高い。

■大型化、高精細化のその先は?

 高精細化も、大型化もいずれ限界を迎える。既に成熟しているテレビ市場だが、限界を迎えれば、その成熟度は増すことになる。

 そうした中で、期待を集めているのが、有機ELテレビだ。自発光で特に黒色の表現に優れ、高コントラストを実現でき、視野角の広い有機ELテレビは、液晶テレビとの違いが分かりやすい。さらに薄型テレビは(ブラウン管テレビに比べ)どうしてもスピーカーが小さくなり、音質が悪いとされてきた。だが、ソニーは、バックライトがないという有機ELの利点を生かし、画面背後にアクチュエーターを配置して画面から音を出して音質を高めている。究極のテレビといわれる壁掛けテレビにも近づいてきており、画質を落とさず軽量、薄型でスタイリッシュというデザイン的な価値もある。

 有機ELパネル供給メーカーは、LG Display1社だが、有機ELテレビを製品化するメーカー数は12社と、1年前に比べて2倍に増えた。

 日本市場は、他地域と比較すれば、プレミアムテレビが好まれる高付加価値の市場でありソニー、パナソニック、東芝と、シャープ以外の国内テレビメーカーが有機EL陣営になった。

■有機ELテレビの出荷予測

 2017年の有機ELテレビの需要予測は、Samsungとともにプレミアムテレビブランドとして全世界で認知されているソニーの参入によるインパクトを考慮し、2016年比2倍となる140万台としている。そして、2018年には250万台の出荷を見込んでいる。

 ただ、2019年以降については、唯一のテレビ用有機ELパネルメーカーであるLG Displayの投資次第になるので予測は難しいが、今のところ全テレビ出荷台数に対する有機ELテレビの台数比率は2017年0.6%で2021年に2.6%になると見ている。55型以上のテレビに限った台数ベースの有機ELテレビ率については、2017年が2.6%で、2021年が8.3%との予測だ。

 金額ベースでは、55型以上のテレビ出荷額に占める有機ELテレビ出荷額は2017年は6.8%、2021年は14.3%に達するだろう。金額の高い上位のプレミアムテレビ市場では、有機ELの存在は大きくなる見込み。そのため各テレビメーカーは有機EL市場に参入を果たしているのだ。

●鳥居寿一(とりい・ひさかず)/IHS Markit テクノロジー

 IHSテクノロジーグループ アナリシス&リサーチのディレクターを務める。ディスプレイ市場調査会社の大手である旧DisplaySearchのアナリストで、IHSがDisplaySearchを買収した2014年11月に、IHSに移籍。

 DisplaySearchでは、全世界のTV市場調査のバイスプレジデントとして、テレビ調査レポートを立ち上げ、全テレビ市場・ブランドの動向調査、戦略分析、予測などを担当。DisplaySearchの入社前は、三菱電機に勤務。テレビやノートPC、携帯電話機を含む、ディスプレイ市場全般に関わる市場調査や事業戦略、製品企画などに携わった。早稲田大学法学部卒。
2017年06月28日

button_15.jpg  LG、壁紙型のOLED TVでB2B市場を攻略

○2017.06.28 ET News

LG電子が、企業間取引(B2B)市場を狙った超プレミアムTVを披露した。

厚さ3.86oの世界で最も薄いホテル向けの有機EL(OLED)の壁紙(壁紙型)TVである。

LG電子は、高級ホテルや高級リゾート市場攻略に乗り出す。消費者市場で成果を出した超プレミアム戦略をB2B市場に拡大する。

28日、業界によると、LG電子は最近、カナダのトロントで開幕した2017ホテル産業技術フェア(HITEC)で超プレミアムTV」オールレッド壁紙ホテルTV」を公開した。

この製品は、サイズ65インチの厚さが3.86oで、薄く壁に壁紙のように付けることができる。超プレミアムTVに発売した「LGシグネチャOLED TV W」と見た目が同じである。 LGのオーレッドTVは、バックライトなしでピクセル一つ一つが自ら光を出すために、現存するTVの中で自然色に近い色を表現する。光をオフにすることで、完璧なブラックを表現することも強みだ。HDR 10、ドルビービジョン、ハイブリッドログガンマ(HLG)まで、様々なHDR規格をサポートする。ドルビー先端立体音響システム、ドルビーアットモスにも対応する。

特化されたホテルのソリューションを搭載したのも特徴である。ホテルの管理者のための「プロセントリック(Pro:Centric)」ソリューションは、部屋に送るウェルカムメッセージをはじめ、施設案内、観光情報などを簡単に編集することができる。また、有料コンテンツを複製または配布することができないようにしたセキュリティソリューション「プロ熟語(Pro:Idiom)」も搭載した。 LG電子は、オ―レッド壁紙ホテルTV発売に超プレミアム製品を商業B2B市場まで拡大した。昨年、オ―レッドTV 2種をホテル向けに発売しプレミアム製品を披露し、今年は超プレミアムに高級化戦略を使う。

B2B市場は一度供給すると、大規模な供給が可能である。プレミアム製品は、収益性も良い。オ―レッドTVが消費者市場で最高の製品として評価されており、B2B市場攻略にも有利に作用する見通しだ。B2B市場シェアの上昇は、LG電子製品のためのプレミアムイメージが高まる長期的な効果も期待される。

LG電子米国法人副社長は「ホテルのLGオールレッド壁紙TVの最高画質は、顧客の関心を越えて強い印象を残す」とし「高級ホテルやリゾートは、LGのオ―レッド壁紙TVを通じてプレミアム顧客に革新された部屋体験を提供することができるだろう」と説明した。
2017年06月21日

button_15.jpg  シャープ、大型有機ELパネルも開発=テレビ向け

時事通信

 経営再建中のシャープは20日、テレビ向けの大型有機EL(エレクトロルミネッセンス)パネルを開発する方針を明らかにした。シャープはこれまで培ってきた技術を生かし、テレビ向け有機ELパネルの開発に乗り出す。
 シャープが株主総会後に行った株主向けの経営説明会で表明した。

 シャープは約574億円を投じ、堺事業所(堺市)と三重事業所(三重県多気町)に有機ELの生産ラインを新設することを計画しており、2018年4〜6月に稼働する予定。ノートパソコンやスマートフォン向けの中小型パネルを量産するほか、堺事業所でテレビ用大型パネルの開発を進める。(2017/06/20-22:09)
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