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2017年04月19日

button_15.jpg  「Samsung・LG・ソニー」2017年での高級TV市場で予想される有機ELテレビと液晶との競争

2017年4月18日 UBIリサーチ

今年初めに開催されたCES2017でソニーが公開した‘XBR-A1E OLED TV series’の予約販売が開始され、プレミアムTV市場でソニーとLG Electronics、Samsung Electronicsの本格的な戦いが始まった。これまでに発売した製品とは異なる価格戦略による競合他社との競争が、消費者の興味を引き付けている。



今回ソニーが公開した‘XBR-A1E OLED TV series’には55型と65型、77型の3種類がラインナップされた。米国市場での販売価格は3月16日のAmazonを基準で、55型は4,999.99米ドル、65型は6,499.99米ドル、77型は未定だ。LCDが搭載された前モデル「XBR-55X850D」「XBR-65X850D」の発売価格の約2倍となっている。この高価格戦略で、画質の向上やOLEDパネルから直接音が出力されるアコースティックサーフェスの搭載など、OLEDパネルを採用したプレミアムTVならではの独自のイメージを構築する。また、この販売価格は2月に公開されたLG ElectronicsのSignature OLED TV‘OLED65G7P’の価格より500米ドル、‘OLED65W7P’の価格より1,500米ドル程度低く設定されている。LG Electronicsの発売が開始されているため、価格面で優位に立つという意図が窺われれる。

LG Electronicsは2月にプレミアムTV市場を先占するためのプレミアム OLED TVを発売している。また、今年中にUltra OLED TVの5つのシリーズで10種類のモデル(77/65W7, 77/65G7, 65/55E7, 65/55C7, 65/55B7)を発売する予定だ。その中で‘OLED65C7’の米国での販売価格はAmazonを基準で4,499.00米ドルで、前モデルのOLED65C6に比べ25%程度低く設定され、Samsung Electronicsの65Q7Cと同価格帯だ。しかし、Signature OLED TV‘OLED65G7P’とWall Paper OLED TV‘OLED65W7’は、Samsung Electronicsの65型QLED TVの中で最も高価なQN65Q9Fより各々1,000米ドルと2,000米ドル以上高く設定された。プレミアムTV市場でもエントリーモデルとハイエンドモデルに分類し、エントリーモデルでSamsung ElectronicsのQLED TVと競い合い、高価のハイエンドモデルで新しいプレミアムTV市場を開拓していくという意味と捉えられる。

LG Electronics、ソニーとは異なり、QLED TVに注力しているSamsung Electronicsは3月14日に、フランスパリにあるルーブル展示場で超プレミアム製品(Q7,Q8,Q9)を公開した。超プレミアム製品は、4つのシリーズで11種類のモデル(88/75/65Q9F、75/65/55Q8C、75/65/55Q7F、65/55Q7C)でFは「Flat」、Cは「Curved」を表す。この中で‘Q9’はQ7とQ8より高級型で、4月に発売される予定だ。米国での販売価格は3月14日Best Buyを基準に、65Q8Cは4,799.99米ドル、65Q9Fは5,999.99米ドルで設定された。2016年に発売されたプレミアムTVのラインナップ‘SUHD TV’に比べ、販売価格が2割以上高く、ソニーと同様に高い価格設定と100%カラーボリューム認証を受けた向上した画質を特徴にプレミアムTVならではの高級感をアピールする方針とみられる。

このように2017年プレミアムTV市場は、Samsung Electronics、LG Electronics、ソニーの激しい競争になると予想されている。OLED TVでプレミアムTV市場をリードしているLG Electronicsとそれに立ち向かうソニーのOLED TV市場への参入、Samsung Electronicsのマーケティングが2017年プレミアムTV市場に及ぼす影響に、消費者と業界関係者の注目が集まっている。
2017年04月11日

button_15.jpg  CSOTとJOLED、次世代大面積の有機ELディスプレイパネル製造はインクジェット技術を採用

2017年4月10日 UBIリサーチ

インクジェット印刷製造によるOLEDが次世代大面積ディスプレイにもう一度注目されている。
5日から東京ビッグサイトで開催されたファインテックJapan 2017のkeynoteセッションで、中国のCSOTは、次世代の大面積有機ELディスプレイ製造は低価格な製造が可能なインクジェット印刷になると予想した。CSOTのCTOの York Zhao氏は、新製品の価格が既存の製品価格の1.2〜1.3倍程度になった時の新製品が既存の製品を本格的に置き換えることができるタイミングとし、LCDがそれまでのCRT、PDPから置換えられたときにも、この法則はそのまま適用された。」と言及した。

そして「大面積OLEDパネルの価格がLCDに比べ1.2〜1.3倍に落ちる時に、本格的なOLED時代が開かれるもので、大面積OLEDの価格下落のためにはインクジェット印刷技術が最適である。」と発表した。

CSOTは2016年に天馬と印刷方式の有機ELディスプレイ製造の研究アライアンスの「Guangdong Juhua printing display technology」を設立し、これにkateevaとDuPont、アルバック、Merck、Jusung Engineeringなどが参加している。

CSOTの発表に続いてJOLEDも直接インクジェット印刷を適用して製作した、様々なOLEDディスプレイパネルを紹介した。最も注目を集めたのは、石川のGen4.5ラインで製作したインクジェット印刷による 21.6インチの4K(3840 x 2160、204 ppi)AMOLED パネルであった。JOLEDの田窪CTOは「JOLED設立以来、解像度を向上させる方向に開発を進めてきており、204 ppiの解像度まで安定的に製造できる技術を確保した。現在350 ppiを目標に開発中であり、中小型から大面積まで製品群を拡大してインクジェット印刷のAMOLEDで、さまざまなアプリケーションを確保する」と明らかにした。

インクジェット印刷工程はGen8以上量産ラインでRGB構造のAMOLEDディスプレイパネルを切断せずに製造することができ、主なディスプレイパネルメーカが継続的に開発中の技術である。また、材料の使用効率が理論上100%に近くOLEDのコストを削減することができるというメリットもある。

一方、量産がまだ検証されなかった点と溶液発光材料の効率と寿命が蒸着材料に比べ低いという問題があり、主な発光材料、装置、パネルメーカーで積極的な開発が行われている状況である。

このように、インクジェット印刷OLEDが次世代ディスプレイ技術として注目されており、いずれかの時点で商用化になることができるか、業界の関心が集中している。
2017年04月10日

button_15.jpg  グーグル、LGディスプレーのOLEDに1兆ウォン出資

[ソウル 10日 ロイター] - 米グーグルは、韓国のLGディスプレーのモバイル端末用有機EL(OLED)事業に少なくとも1兆ウォン(8億8029万ドル)出資したもようだ。Electronic Timesが10日報じた。

同社のOLEDディスプレイはサムスン電子がスマートフォン(スマホ)のギャラクシーで採用しており、アップルも新型iPhone(アイフォーン)の一部モデルで追随する見通しだという。

LGディスプレーはコメントを控えた。グーグルからのコメントは得られていない。

button_15.jpg  東芝、テレビ事業の売却検討 中国メーカーなど関心

朝日新聞デジタル 4/9(日)

 東芝が、国内テレビ事業を売却する検討をはじめたことが分かった。中国の家電メーカーなどが関心を示している模様だ。海外のテレビ事業はすでに撤退済み。残った国内分は赤字が続いており、売却して原発事業で生じた巨額損失を補う助けにしたい考えだ。

 売却を検討しているのは、東芝のテレビ事業子会社「東芝映像ソリューション」(青森県三沢市)。関係者によると、国内の拠点や雇用、「レグザ」ブランドの維持などを条件に、近く売却額の提案を受けつける。早ければ、2017年度のうちに売却手続きを終えたい考えだ。

 国内のテレビ事業は、16年度の販売見込みで約60万台の規模。16年4〜9月期決算では、売上高が前年比43%減の279億円、営業損益は105億円の赤字だった。採算がとれない状態が続いていた。

button_15.jpg  LG電子 1〜3月期営業益が過去最高を記録

聯合ニュース 4/7(金)

【ソウル聯合ニュース】韓国のLG電子が7日発表した1〜3月期連結決算(速報値)によると、本業のもうけを示す営業利益は9215億ウォン(約898億円)で、前年同期比82.4%増加した。売上高は同9.7%増の14兆6605億ウォン。

 営業利益と売上高はいずれも1〜3月期として過去最高を更新し、昨年10〜12月期に記録した353億ウォンの営業赤字からV字回復を果たした。テレビと家電製品の収益性維持、スマートフォン事業の赤字幅減少に伴い業績が回復したと分析される。

 家電製品の需要が少ない1〜3月期に、プレミアムブランド「LGシグネチャー」を中心に収益性を引き上げた。

 また、テレビ部門では最上位クラスの有機ELテレビ「OLEDテレビ」と中上位クラスのナノセルテレビ(高精細液晶テレビ)でプレミアム戦略を進め、収益率を高めた。

 2015年4〜6月期から7四半期連続で? ? 赤字を計上したスマートフォン事業部は、昨年下半期にリストラと事業構造の改編を断行し、1〜3月期に赤字幅が減少したと推定される。

 3月10日に発売されたスマホの戦略機種「G6」の今後の売り上げによって、4〜6月期の業績が変動するものとみられる。
2017年04月06日

button_15.jpg  LG、最薄部3.9mmの有機ELテレビ「W7P」の発売を延期--需要増で供給追いつかず

4月5日 CNET

 LGエレクトロニクス・ジャパンは4月5日、最薄部3.9mmの有機ELテレビ「OLED W7P」の発売を延期すると発表した。急激な需要増による影響としている。

 OLED W7Pは、日本で3月16日に発表。壁からパネル表面までの薄さはわずか3.9mmという超薄型の「Picture on Wall」デザインを採用する。日本での発売は4月上旬より順次としていたが、発売日を5月12日に延期。予約販売は4月14日に開始する。

 LGエレクトロニクスでは、グローバルにおける急激な需要増加に伴い、供給体制が追いつかないためと説明している。
2017年03月25日

button_15.jpg  LGディスプレイ、OLED事業を着実に進めて技術と製品の差別化を持続強化

2017.03.23 ET News

LGディスプレー(代表ハンサンボム副会長)は、京畿道坡州工場で第32期定時株主総会を開催して一株当たり500ウォンの現金配当などを議決した。

LGディスプレーは昨年、売上高26兆5041億ウォン、営業利益1兆3114億ウォンを達成した。上半期の競争が激化して販売価格が下落したが、後半に販売価格が上昇して高付加価値の差別化製品を拡大して収益性を高めて、4年連続で営業利益1兆ウォンを突破した。

この日の株主総会では、一株当たり500ウォンの現金配当を最終的に承認した。 ハンサンボムLGディスプレー副会長は、今年の経営の方向性について、OLED事業を着実に進めて技術と製品の差別化を持続強化して、ディスプレイの大手企業としての競争力を高める、と述べた。 LGディスプレーは株主総会が終わった後、株主、機関投資家、アナリストなどを対象に革新的な製品を展示して懇談会を開いた。
2017年03月23日

button_15.jpg  LGディスプレイ、有機ELテレビの発売でブランドイメージの向上と利益の最大化

2017年3月23日 UBIリサーチ

UBIリサーチは3月8日から2日間、第3回OLED Korea Conferenceを開催した。LGディスプレイのユン・スヨン常務は「Future TV is here, It’s OLED」というテーマで講演を行った。

ユン常務は「OLED TVはプレミアムLCD TVに比べ、色の再現性と明暗比、応答速度など画質力を備えている。特に、HDRは明暗を一層鮮明に表示する重要なディスプレイ技術で、OLEDはLCDよりHDRの色の表現範囲を20%以上拡大できる」と述べ、OLED TVの特徴を紹介した。

また、CES 2017で公開したクリスタルサウンド(Crystal Sound)OLEDについては、「OLEDパネルにサウンドシステムを導入し自ら音を発するクリスタルサウンドOLEDは、まるで登場人物が話しているような感覚を受け、没入感を高めることができる。OLED TVを発売すると、ブランドイメージの向上はもちろん、利益も増加する。CES 2017の受賞とベストバイ(Best Buy)での販売実績がその証拠だ」と語った。

実際にCES 2017でLGのOLED TVは他メーカーより約3倍位多い54部門で受賞する快挙を成し遂げた。LGの投資家やアナリストなどに向けて展示したTVの中で、「最も印象深い製品は何か」を問うアンケートで68%がウォールペーパ(Wallpaper)と答えるほどOLED TVは大きな反響を呼んでいる。ベストバイで販売を始めたころのOLED TVは、売り場の端っこに置かれたが、今は真中に変わったと言い、写真を見せた。ベストバイでの利益は去年の第3四半期(7∼10月)に比べ今年の同期には1.4%の小幅増加したものの、営業利益は35%の増加となった。おそらくOLED TVの販売率が大きく作用したのだと語った。

一方、ユン常務はプレミアムTV市場でベスト3に入るソニーも今年中にOLED TV事業を展開し、大型OLEDパネルの出荷量は1.7-1.9百万台/年になると見込んだ。また、世界プレミアムTV市場でOLED TVの割合が増加していることに注目し、現在は生産量が少ないためプレミアム TVに集中しているが、今後徐々に生産量を拡大しながらパネル価格を値下げ、中級クラスに入ると予測した。
2017年03月22日

button_15.jpg  2017年は有機EL元年だ! 事情通が最新情報を明かす!(1)

Stereo Sound ONLINE 3/21(火)

1月の東芝X910シリーズにつづいて、LGエレクトロニクスから、新型有機ELテレビ4モデルが発表になった。両社以外にも、今年1月にラスベガスで開催されたCESで、パナソニックやソニーが新型の有機ELテレビを発表するなど、まさに2017年は「有機ELテレビ元年」になりそうな機運が漂っている。

そこで今回は、CES取材を行なったオーディオビジュアル評論家の麻倉怜士さんと藤原陽祐さんに、2017年に発売される、あるいは発売されるであろう、パナソニック、LG、ソニーの有機ELテレビの展開についてざっくばらんにお話いただいた。(Stereo Sound ONLINE 編集部)



---今日はよろしくお願いします。

◎麻倉:よろしくお願いします。CESからずいぶんと日が経った印象がありますが、今年のCESはまさに「有機ELイヤー」の幕開けを感じさせましたね。その詳細について最新情報を交えつつ解き明かしていきましょう。

◆藤原:今年のCESのテレビ関連でいうと、昨年と比べてずいぶんと雰囲気が異なりましたね。特に中国のテレビメーカーの有機ELテレビ関連の展示レベルが大きく向上したのが印象に残りました。昨年は日本と韓国の出展がメインで、CESにおいて新参といえる中国メーカーは、展示ブースこそ広いものの展示の方法がまだ洗練されておらず、言葉は悪いんですがダサかったというか。画質的にもLGエレクトロニクスやパナソニックの有機ELと比べるとだいぶ差があって、液晶テレビと比べても見劣りするような感じすらあった。

 しかし今年は中国メーカーの展示レベルがこなれていて感心しました。製品の外観デザインもそれなりに洗練されつつありますし、画質も一定のレベルまでは上がってきました。有機ELテレビの画質向上が引っ張られて、中国メーカーの展示全体的がボトムアップしてきていました。

◎麻倉:そうですね。俯瞰して言えば、今年は「有機EL元年」と言ってもいいほど、世界的に有機ELテレビ展示の存在感がグッと高まりました。やはり日本メーカーの大御所、パナソニックとソニーが本腰を入れてきたというのが大きいと思います。去年のパナソニックは、有機ELテレビの欧州モデルだけの展示にとどまっていましたが、今回は日本とヨーロッパのマスコミ向けに有機ELの発表会を催しましたし、ソニーは今年、有機ELテレビのA1Eシリーズを、プレスカンファレンスの場で、平井和夫社長イチオシのアイテムとして紹介しました。

 思い返してみますと、大型の有機ELテレビは、2012年にLGエレクトロニクスが白色OLED+WRGBからフィルター方式で、サムスンがRGBサブピクセル方式でフルHD解像度のモデルを発表しました。しかし、サムスンは大画面向けのパネル製造がモノにならず撤退。いまではQD(量子ドット)素子を使った液晶テレビで、有機ELよりも画質がよいと宣伝しているばかり。

 サムソン撤退の結果、大型テレビ用有機ELパネル製造を手がけているのが、LGエレクトロニクスのグループ会社、LGディスプレイだけになりました。彼らの性能向上と量産体制が整った要因もあり、日本メーカーの有機ELテレビの本格参入が今年一気に進んだ印象です。つまり、CESでは、パネルデバイスの主役が液晶から有機ELに移りつつあるのが鮮明になりました。

◆藤原:一部のメーカーは、プラズマテレビの時代に画質や焼き付きなど耐久性に関わる問題で苦い経験をしています。そのため、プラズマと同じ自発光方式である有機ELテレビも当初は懐疑的な見方をしていたのですが、ここ数年における有機ELパネルの性能/特性向上もあってか、パナソニック、ソニー、東芝がこぞって有機ELパネルを採用、その製品をCESで発表するにいたりました(註:東芝はCESには出展していない)。

 日本のテレビ市場は、2011年の地上デジタル放送への移行に伴なう買い替え需要がピークを迎えた後、売上的には長く冬の時代でした。4K化という流れはあっても、本格的な復活の契機がなかなか見えなかったわけです。ところが、足元の液晶テレビ事業の好転に加えて、今年はプレミアムモデルの価格帯で、待望の有機ELテレビが本格的に立ち上がりそう。そんな新しいテレビ時代の芽生えをCESで感じました。

(つづく)

Stereo Sound ONLINE
2017年03月19日

button_15.jpg  LGが有機ELテレビ新商品投入 国内勢も参入で市場活性化

SankeiBiz 3/18(土)

 次世代パネル「有機EL」を採用したテレビをめぐり、日本市場で日韓メーカーによる戦いの火蓋が切られた。これまで韓国LGエレクトロニクスが独走してきたが、東芝が今月からフルハイビジョンの4倍の解像度をもつ4K映像に対応した製品を投入。パナソニックやソニーも年内の参入を計画する。迎え撃つ格好のLGも画質だけでなく音質にもこだわり、超薄型化を実現した新製品を4月上旬に発売し、対抗する考えだ。富裕層の買い替え需要や2020年の東京五輪・パラリンピックに向けて競争が激化すれば、市場活性化につながりそうだ。

 LG日本法人が発売する有機ELテレビ「LG OLED TV」の新製品3シリーズ4モデル(税別想定価格、50万円前後〜100万円前後)は55型と65型があり、ピーク輝度は従来と比べ25%向上。色の再現性も約6倍に高め、次世代放送で採用される4K、8K映像の幅広い色域に対応する。

 鳥の鳴き声が頭上から聞こえて、車のエンジン音が左右に流れるといった臨場感のある音響を実現するサウンド規格「ドルビーアトモス」を世界で初めて搭載した。

 最上位モデルは薄さ3.9ミリで壁と一体化し、画面が宙に浮いているかのような雰囲気を演出する。日本法人の李仁奎(イ・インギュ)社長は「新しい視聴スタイルを提供したい」と意気込む。

 日本の有機ELテレビ市場では東芝が今月、4K対応の「レグザX910シリーズ」を投入した。パナソニックとソニーも年内販売を予定している。

 LGは昨年、有機ELテレビの世界販売目標の100万台をほぼ達成。李社長は「今年はそれ以上を目指す」と強調、「他のメーカーの参入は日本市場の活性化につながる」と述べた。
2017年03月01日

button_15.jpg  サムスン電子は、なぜ有機ELテレビを商品化しないのか?

2015.01.21 zdnet

サムスン電子の有機EL(OLED)TV事業が停滞している。当分の間、量子ドット(Quantum Dot・量子ドット)技術を適用したSUHD TVに営業力を集中しながら、OLED市場を傍観する、保守的な戦略を維持するものと見られる。

今後も、次世代TV市場の先取りと競合他社との差別化のために、量子ドット発光ダイオード(QLED)TVなどの次世代技術に進むという可能性が挙げられる。

21日、市場調査会社のディスプレイサーチによると、サムスンディスプレイは昨年上半期以降、大型OLEDパネルの生産を中断した状態だ。過去には、2013年第2四半期の大型OLEDラインの稼動を開始したサムスンディスプレイは、昨年第1四半期までにパネル生産量を減速し、第2四半期からは完全に生産を停止した。

一方、TV用OLEDパネル出荷量は過去の2013年で4万4000台で、昨年20万5千台と着実に増加している状態で、サムスンディスプレイが生産したごく一部の数を除けば、すべてLGディスプレーの生産量である。ディスプレイサーチは、今年のTV用OLEDパネル出荷量が77万5千台に増えると見込んでいる。

関連投資も過去2012年以降に止まっている状態だ。サムスンディスプレイは8世代OLED試験生産(パイロット)ラインである「V1」を保有している。しかし、関連新製品の発売計画がなく、現在いくつかの研究開発(R&D)のみを目的とした操作が行われている。

サムスンディスプレイの関係者は、「TV用大型OLED生産ラインは、現在の研究開発目的でのみ運営している」とし「現在はOLED TVの価格競争力を確保しにくく、耐久性と寿命など、まだ改善すべき課題が多いため、市場が拡がるまで研究開発に集中しながら、適時の発売を準備している」と述べた。

当初、業界では、サムスン電子が次世代TV市場の主導権を失わないために、今年にOLED TVの新製品を発表するとの見通しが出たりもしたが、このような動きも見られていない。昨年まで、国内外の展示会に関連試作品を披露してきたが、今年の初め、米国ラスベガスで開催された世界最大の家電展示会CES 2015でOLED TVの新規製品が紹介されなかった。

代わりに、サムスン電子はCESを起点に量子ドット技術をバックライトに適用してSUHD画質エンジンを搭載し、既存のTVよりも2.5倍明るく、色は64倍以上の細かいなった画質を打ち出した「SUHD TV」に関連するマーケティングを集中している状況ある。

OLEDパネルは色再現力とコントラスト比、応答速度、視野角、厚さなどで液晶(LCD)より優れ特性で、次世代ディスプレイとして位置づけられているが、生産歩留まりを確保しにくく、高価格のために市場拡大に苦労している。現在、LG電子とLGディスプレーのほかには、大量生産体制を備えたメーカーがないわけでサプライチェーンの拡大が遅い。

特に赤・緑・青素子の両方を発光させて得られたホワイトOLEDに別途カラーフィルタを入れて色を表現するWOLED方式を採用しているLG陣営とは異なり、サムスン陣営は赤・緑・青素子を直接発光して色を表現するRGB方式を採用しているため、量産歩留まりの確保に一層の困難を経験する状態だ。

業界関係者は「内部的には、WOLED方式を検討しようという意見も出てくるが、実務技術者の間では、まだRGB方式の固守の意志が強い "としながら"現在までの大型OLED生産歩留まりの確保に困難を経験していることは事実だ」と雰囲気を伝えた。

これにより、業界では、サムスン電子が量子ドットのバックライト技術を適用したSUHD TVで時間を稼ぎながらOLED TVの量産技術を確保するとの見通しが優勢だ。サムスン電子SUHD TVは色再現率がNTSC 110%のレベルに従来のLCDに比べ、大きな性能向上が行わしたものの、すでに中国メーカーも量産能力を確保した技術という面で、次世代技術とは言えない。
2017年02月12日

button_15.jpg  BOEが合肥(Hefei)で、160億円規模の有機ELテレビの生産プロジェクト設立へ投資

2017年 2月 9日 UBIリサーチ

BOEが合肥(Hefei)に新しいOLED TVの生産工場を設立するために、合肥(Hefei)市政府と10億CNY(約145million USD)規模の共同投資契約を締結した。契約書によると、BOEは、資金の80%を投資し、残りは合肥(Hefei)政府によって提供される予定であるし、プロジェクト会社は、 安徽省(Anhui)に位置するものと見られる。日程や生産規模の正確な内容については、まだ明らかになっていない。

現在、合肥(Hefei)のGen8パイロットラインで、少量のOLED TV用パネルを製造しているBOEは、今回のプロジェクトを通じて、プリンティングを含むOLED技術プラットフォームを形成して、OLED産業チェーンを構成するものと期待を集めている。

BOEは、SID2014で55inch FHD WRGB OLED TV の試作品を公開したことがあり、2016年11月に開催された「第18回中国ハイテクフェア」では、55inch UHD OLED Moduleが適用されたSkyworthの55inch UHD OLED TVを展示し、大きな話題を集めた。

今回の投資を通じて、現在LG Displayが主導している大面積OLED パネルl市場にBOEがどのような影響を与えるか、その成り行きが注目されている。

2017年02月09日

button_15.jpg  米国のコンシューマーリポートが選定した、TVベスト5

2017年 2月 8日 UBIリサーチ

北米プロフットボール(NFL)決勝戦「スーパーボウル」が目前に迫ったところで、スーパーボウル視聴に適したTVの TOP5で、LG電子のOLED TVが1位から3位まで全部独占した。また、LG電子とサムスン電子は、10位圏内で5位を除いてすべて自社製品を出した。

米国のコンシューマーリポートが選定した2017年スーパーボウルを視聴するための最高のTVとして、LG電子の65インチOLED TVであるOLED65G6Pが選ばれた。コンシューマーリポートは、この製品について、優れた画質と明暗比、優れた内蔵サウンド、無限大の視野角など、すべての側面で最高だという評価をしたし、サムスンとSonyのフラッグシップ(flagship)を制した製品だと紹介した。

2位と3位も全部LG電子のOLED TVであるOLED65E6PとOLED55B6Pが占めた。そして、OLED TVならではの優れた点とリーズナブルな価格を紹介した。そのほかにも、LG電子のUHD LCDTVは9位と10位を占め、LG電子は5つの製品が10位圏に入った。

4位は、サムスン電子のクオンタム・ドット(Quantum Dot) SUHD TVであるUN65KS9800が占めた。コンシューマーリポートは、高解像度の画質と優れたサウンドを見せてくれながら、ローカルディミング(local dimming)機能のあるフルアレイ(full array) LED バックライトを適用しブラック表現の水準が優れていると評価した。サムスン電子の他の製品であるUN55KS9000、UN55KS8000、UN55KS6500は、それぞれ6,7,8位を占め、サムスン電子の4つの製品が10位圏を形成した。

一方、韓国メーカー製品の以外には、唯一に10位圏内にSonyのXBR-65Z9Dが5位に選ばれた。コンシューマーリポートは、優れた画質とともに、バックライトマスタードライブ(Backlight Master Drive、BMD)という特殊なフルアレイ・バックライトシステム(full-array backlight system)を適用し、優れた明暗比を実現すると紹介した。

スーパーボウルの試合は、世界1億人以上の視聴者が視聴する世界最大の人気スポーツイベントであり、この期間中に、様々なプロモーションが進行されるので、この期間がブラックフライデーに続き、年中二番目の最適なTV購入時期として数えられてる。このようなスーパーボウルのイベントとOLED TVに対する良い評価は、最近OLED TVの価格下落に伴って、プレミアムTV市場でLCD TVとの競争で有利な立場を占めることと期待を集めている。


<スーパーボウルの視聴に適したTVのランキング、consumerreports.org>
2017年02月07日

button_15.jpg  LGディスプレイ、世界初の第10世代の有機EL工場を建設する計画

2017.02.06 ET News

坡州のP10ラインの来年の2期分を完工…ヤスと蒸着装置の共同開発中

LGディスプレイが京畿道坡州に世界最大の基板サイズである第10世代の有機EL(OLED) 生産ラインを建設する。 10世代ラインを稼動すれば、 OLED 生産単価が大幅に下がって、大型 OLED TV 普及が進むと見込まれる。

6日業界によれば 、LGディスプレイは現在建設されている坡州 P10 工場を 10世代 OLED 生産ラインで構築することにした。 韓国の製造装置の企業ヤスと共同で、10世代用 OLED 蒸着装備を開発していることも伝わった。




ヤスは LGディスプレイに量産用第8世代 OLED 蒸着装置を供給した。 8世代で積んだ経験を土台に、10世代用装置の開発を加速している。

LGディスプレイは坡州に建設されている P10を来年 2分期まで完工する。 第6世代 OLED 1個生産ライン構築に約 1兆ウォンが投資されることを勘案すれば、これから 3兆ウォン以上が P10に投入される。 P10では未来ディスプレイ市場に対応する大型 OLEDと中小型フレキシブル OLEDを量産すると見られている。

LGディスプレイは 10世代級 OLEDだけでなく 10世代級 LCD 投資も検討した。 最大の競争相手の三星ディスプレイが、早目に中小型 6世代フレキシブル OLEDに投資を集中したことと相反する。 10世代への投資は初めであるので、製造技術が安定した LCD を先に投資した後これを OLED ラインで切り替える方案を検討した。

超大型 LCDに投資してから OLEDで切り替えるのに莫大な費用と時間がかかることは、短所として指摘された。 生産技術方式が異なるので、10世代 LCD ラインを OLEDに切り替えても、大型 OLEDで発生する新しい技術課題に別途対応をしなければならないからである。

LGディスプレイが 10世代 OLED 投資を決めたことには、自信感も一役した。 LGディスプレイは去年 4分期基準で 55インチ基準のHD パネルに引き続き、高画質(UHD) パネルでもゴールデン収率を果たした。 ゴールデン収率は通常 80% 以上の歩留りを意味する。 LGディスプレイは去年 2分期から大型 OLED パネル事業でエビータ(EBITDA、法人税・利子・減価償却費差引の前営業利益) 黒字を記録した。

業界は来年から LGディスプレイが大型 OLED パネル事業で営業黒字を出すと予測した。 今年にパネル生産能力を拡大すれば、高い水準の収率を確保した状況で製造量が増えるから、利益幅がもっと大きくなる。

LGディスプレイ関係者は “ヤスに 10世代 OLED 蒸着装置を依頼したが、P10 への投資設備はまだ定めていない。今年の上半期の中に最終的に決まること”と伝えた。
2017年02月04日

button_15.jpg  LG電子、今年のTV売上高の15%が有機ELテレビになる

2017年1月26日 UBIリサーチ

LG電子は、1月25日、実績カンファレンスコールで、全体TVの売上高のうち、OLED TVの比重は、2015年に5%未満であったが、2016年には2倍以上増加し、10%を達成したと明らかにした。また、2000ドル以上のプレミアム市場で、LG電子のOLED TV市場占有率が急激に増加し、ハイエンド市場での安定的な成長を見せていることからみると、2017年にはOLED TVの売上高がさらに拡大され、15%以上を占めるだろうと予想した。

また、LG電子は、昨年連結基準売上高55兆3670億ウォン、営業利益1兆3378億ウォンを記録したと明らかにした。売上高は、前年(56兆5090億ウォン)比で2%減少したし、営業利益は、前年(1兆1923億ウォン)比で12.2%増加した。

特に、HE(Home Entertainment)事業本部の売上高は、TVハイシーズンに伴う需要の増加及びプレミアムTV販売の拡大によって、前年(17兆3976億ウォン)比で0.2%増加した。また、LG電子は、パネル価格高騰にもかかわらず、プレミアム製品の販売拡大及びコスト競争力の改善戦略を通して、史上最大の営業利益である1兆2374億ウォンを記録した。

これによって、LG電子は、従来製品にIoTのようなプレミアム機能を付加し、継続的にプレミアムTVを発売する予定であることを明らかにした。また、韓国と米国での販売中心からグローバル化を通じた販売地域の拡散に焦点を当てて事業を拡大していく計画だと述べた。

一方、LG電子は、2016年度に投資されたE4 phase2 26K Gen8 OLED量産ラインを今年第2半期から本格的に稼働するだろうと予想される。これによって、OLED TVの価格は下落することが見込まれ、OLED TV市場も大きく成長すると期待される。

2017年02月03日

button_15.jpg  LG、有機ELサイネージ強化で曲面や両面、“壁紙”デザインなど

Impress Watch 2/2(木)

 LGエレクトロニクス・ジャパンは2日、55型/フルHDの有機ELパネルを活用したデジタルサイネージ3製品を発表した。小売店やオフィスなど屋内施設への導入を想定し、国内法人向けに受注を開始している。

 いずれも55型/1,920×1080ドットの有機ELパネルを使ったディスプレイで、ラインナップは、表裏に同サイズのパネルを備えた「Dual-view Flat」(55EH5C)、パネル部分のみ壁掛けにして映像が流れる窓のような「Wallpaper」(55EJ5C)、円弧状に曲げて大型曲面ビデオウォールなどを構築できる「Fixed Curved Open Frame」(55EF5C)。

 価格は構成に応じて変わるが、通常の液晶ディスプレイを使ったサイネージ製品と比べて「大体1.3〜1.5倍程度になる」(LGエレクトロニクス IT&ID Salesパート 専任部長の尾崎孝之氏)という。

有機ELは動画サイネージ向け

 パネル解像度はフルHD/1,920×1080ドットで、最大輝度は400cd/m2、コントラストは100,000:1。視野角は上下左右178度、応答速度は1ms(グレー to グレー)。10bitカラーに対応する。寿命(輝度半減までの時間)は約3万時間で、画面の焼付きを避けるために動画再生を主な用途とし、1日あたり18時間までを運用条件としている。消費電力は190W、スタンバイ時は0.5W。ベゼル幅は製品ごとに異なる。

 いずれもパネル駆動用の基板などを収めた「T-Con」や、サイネージ用コンテンツを再生する「Signage box」、接続用ケーブルなどを標準セット。映像用インターフェイスとしてHDMIやDisplayPort、Ethernetなどを備える。

 「Dual-view Flat」は設置場所に応じて、天吊りと床置き、ウォールマウントの3タイプを用意。床置き型はオプションの利用で、電動回転させることも可能。

 「Wallpaper」は薄い壁にパネルを簡単な固定具のみで取り付けられるのが特徴。曲げて利用することはできない。T-ConとSignage boxをまとめたボックスを離れた場所に置き、付属のケーブルで接続する。

 「Fixed Curved Open Frame」は柱に巻きつけたり、専用スタンドで自立させてビデオウォールとしての活用を想定。パネルはフラットなまま出荷され、組み付け時に業者が既定の曲率に曲げて治具で固定する。最大曲率は短辺が1,500R、長辺が2,000R。展示では4枚を組み合わせて4K映像を上映していた。

 この他、垂直ガラス板の間に、55型有機ELパネルを縦に2枚組み込み、表裏の両面で映像表示が可能な「In-Glass Wallpaper」を開発中で、3月から世界市場で順次展開予定。さらに、Fixed Curved Open Frameを大型・高精細化し、6月に65型4Kサイネージ製品を展開することも明らかにした。

 LGエレクトロニクスの尾崎氏は、有機ELパネルをサイネージ利用する利点について「従来の液晶パネルを使ったものと比べて応答性やコントラスト比の高さ、薄くて軽くできること、パネルを曲げられること」と説明。一方で液晶に劣る部分としては「輝度半減までの寿命時間が約3万時間と短く(液晶は約5万時間)、コスト(歩留まり)の面でもまだ高い。今後の取り組みとして、まずベゼル部のさらなる狭小化を目指す。有機EL素材の改善で映像の焼付きを改善し、より長時間の運用を可能にすることや、最大曲率の向上、表示部の軽減化などを行なっていく」とした。

サイネージの世界市場で20%近いシェア。設計から運用まで携わる

 LGのデジタルサイネージ事業について、斎藤秀実 デジタルサイネージ事業推進室長は「LGエレクトロニクスと(グループ内のソリューション会社である)LG CNS、各国のSIパートナー企業と一体となってシステムデザイン、ハードウェア・システム構築、運用管理まで総合的なソリューションを用意。ハードの提供にとどまらず、ユーザーの要望に合わせたビジネス展開を行なっている」と説明。必要に応じて、LGグループ内で映像コンテンツも制作・提供できるという。

 2016年の第3四半期までのデジタルサイネージの世界市場は、前年同期比で18%伸長(IHS調査)。「LGは19.3%のシェアを獲得し、世界で1位、2位を争う立ち位置にある。今後、有機ELサイネージの日本市場への積極的な投入を行なっていく」(斎藤氏)。そして「これまでのLCDサイネージではできなかった課題を解決し、ユーザーの空間にLGの持つ有機ELデジタルサイネージで新たな価値をクリエイトする」とした。

AV Watch,庄司亮一
2017年01月28日

button_15.jpg  東芝、濃密な黒を表現する初の4K有機ELテレビ「REGZA X910」

2017年1月11日 価格ドットcom

東芝映像ソリューションは、REGZA(レグザ)初となる4K有機ELテレビ「X910」を発表。65V型/55V型モデルをラインアップし、3月上旬より発売する。



REGZA初となる4K有機ELテレビ。新開発の映像処理エンジン「OLEDレグザエンジンBeauty PRO」を搭載し、高コントラスト復元技術や熟成超解像技術などにより、映画やライブ映像などの高いクオリティの映像を、臨場感あふれる高画質に映し出すことが可能だ。

また、DCI-P3カバー率約100%の高い色域と、約800nitの高いピーク輝度の画素をピクセル単位の細かさで輝度を制御する4K有機ELパネルを新開発の映像処理エンジンで制御することで、高いピーク輝度と濃密な黒の高いコントラストでクリアな臨場感あふれる高画質を実現する。

デザイン面では、正面から見えないように配置された新開発のオーディオシステムと、画面と同一面で形成された高さ25oのアルミ製フラッシュフロントスタンドで、6.5oの薄い画面だけが浮遊して見える「ラウンジデザインコンセプト」を採用する。

機能面では、地上デジタル番組を最大6チャンネル約80時間分まるごと録画する「タイムシフトマシン」や、見たい番組がすぐに楽しめる「ざんまいスマートアクセス」を搭載。4K映像配信サービスでは、スカパー! プレミアムサービス、ひかりTV4K、Netflix、dTVなどに対応する。

市場想定価格は、65V型モデルが900,000円前後、55V型モデルが700,000円前後(いずれも税別)。

button_15.jpg  初の有機ELテレビとは思えない超高画質、東芝「X910」を試す

ITmedia LifeStyle 1/27(金)

 1月5日から8日にかけて米国ラスベガスで開催された「CES 2017」で大きな話題となったのが、パナソニックとソニーが発表した有機EL大画面4Kテレビ。どちらもLGディスプレイが供給するWRGBカラーフィルター方式の最新パネルを用いたモデルで、パナソニックの65V型は欧州向け、ソニーの55/65/77V型は北米での販売が先行するようだが、両社の関係者はともにわが国での展開を明言しており、今年年央までには国内市場への投入が見込まれる。

黒は沈み、色は鮮やか

 一方、CESへの参加を見送った東芝映像ソリューションが、 1月11日にいち早く有機EL大画面4Kテレビを発表した(発売は3月上旬予定)。本サイトでも紹介されている通り、55V型と65V型の2モデル展開となる「X910」シリーズだ。昨年末から何度かX910の画質を確認する機会があったので、まだ発売前ではあるが、今月はそのインプレッションを記したいと思う。

 東芝がREGZAブランドで液晶テレビを初めて発売したのが2006年(2005年発売の『Z1000』シリーズを2006年からREGZAと呼んだ)だから、それから11年。ついにそのREGZAブランドに自発光デバイスである有機EL4K大画面テレビが加わることになるわけだ。

 採用されたパネルは、先述のパナソニック、ソニーと同じ3D用フィルムが取り除かれたLGディスプレイ製2Dタイプである。白ピークで800nits(カンデラ/平方メートル)以上の輝度が実現でき(全白時は400nits 程度)、色再現範囲も旧タイプから大幅に改善され、デジタルシネマが定めるDCI P3色域をほぼ100%カバーできる実力を持つという。

 従来の液晶タイプのREGZAは、その画質の良さとUSB外付けHDDと連携させた「全録」の提案によって多くのAVファンの支持を得てきたのはご承知の通り。

 高画質という観点では、2015年後半に発売された旗艦モデル「Z20X」シリーズが印象深い。正面コントラストに優れたVAパネルを採用し、直下型バックライトのエリア駆動によって液晶タイプとは思えないハイコントラストを実現していたわけだが、そのエリア駆動法もバックライトの時間軸と電流値という2つ要素を掛け合わせて制御するというスマートな手法が用いられていた。

 また、4Kアップコンバートや超解像処理を司る同社独自の画質エンジンは、他社を圧倒する魅力を持ち、Z20Xでもその効能の高さを強く印象づけていた。

 とくに通常のSDR(スタンダード・ダイナミックレンジ)コンテンツをHDRライクな映像で表示する「アドバンスドHDR 復元プロ」回路はたいへんすばらしい出来だった。これは収録カメラごとに異なる高輝度領域の圧縮度合いを256階調の輝度ヒストグラムの形状判定と面積分布を元に高精度に圧縮率を類推、原画に近い階調表現と色再現を実現しようというものだ。



クロマ処理においても、最明色(光の反射によって得られる物体色の明るさの限界)を考慮した東芝オリジナルの6144項目の色復元データベースを参照しながら、64色軸の高精度色空間処理回路を用いて低彩度部の補正機能を強化、バランスのよい色合いで、とくにスキントーンの再現に他社製品を凌駕する魅力をアピールしていた。

 今回発表されたX910シリーズの最大のアピール・ポイントは、Z20Xに採用された東芝最新の画像処理エンジン「レグザエンジンHDR PRO」を進化させ、有機ELパネルに合せて再チューニングした「OLED レグザエンジン Beauty PRO」にあると考えていいだろう。

 「熟成型超解像」や「3次元ノイズリダクション」、暗部と明部の階調性を改善する「ローカルコントラスト復元」など、これまで液晶REGZAで培ってきた高画質技術を磨きつつ、新たに加えられた「美肌リアライザー」の効能が興味深い。

 これはリアルタイムで刻々と変わる映像の肌色部分をヒストグラム検出し、明部の白飛び(色飽和)を見つけ出し、その部分の階調性を最適化するというもの。結果として肌の自然な質感が描き出せるというわけだ。

濡れたようにグロッシーな黒、そしてハイライトの精妙な階調表現

 実際にX910シリーズの65V型、55V型両方の画質をチェックしてみたが、それはほんとうに素晴らしいものだった。画素1つ1つの振る舞い(明るさや色合い)を個別制御できる有機ELならではの魅力が横溢していて、2008年発売のパイオニア最後の“KURO”、ハイビジョンプラズマモニター「KRP-500M」を今なお使い続けている筆者も、ついに買い替えを真剣に考えるときが来たかとの強い思いにかられたのだった。

まずなんといっても漆黒の表現が凄い。しかも従来の大画面有機ELテレビで気になった暗部のノイズは丁寧に取り除かれているし、ローライトの階調性も格段によくなっているのである。

いかに巧みなローカルディミング(部分減光)を駆使したといっても、ハロ(暗い場面で明るい対象物の周囲がぼんやりと明るくなる現象)が全く出ない液晶テレビは、LEDバックライトの個別制御という本質的な技術課題に挑んだソニー「Z9D」シリーズ以外に存在しないわけだし、Z9Dでも自発光有機ELのX901が見せる濡れたようなグロッシーな黒を再現することはできていない。

 一方、漆黒と暗部の再現とともに、ハリウッド産映画Ultra HD Blu-ray Discでもっとも強く実感させられたのは、ハイライトの精妙な階調表現だ。

 X910には、HDRコンテンツにメタデータとして記録された最大輝度とフレーム内の平均最大輝度の表示機能があるが、それを見ると最大輝度1万nitsに規定されたHDR10で運用されるハリウッド産映画UHD BDの最大輝度が、実際には1000nits前後で記録されているケースが多いことが分かる。

 だからこそ、なのだろう。最大輝度800〜1000nitsという本機X910で、映像モードを「映画プロ」に設定し、暗室環境で「レヴェナント:蘇えりし者」とか「クリード チャンプを継ぐ男」「エクソダス:神と王」などのお気に入りのUHD BDを観ると、どの作品でも白ピークは気持ちよく伸びつつ、ハイライトの階調がきわめて明瞭(めいりょう)に表現されていることが実感できる。

 例えば「レヴェナント:蘇えりし者」で繰り返し登場する焚き火のシーンをX910で見ると、赤からオレンジ、白へと続く光のグレデーションが見事に表現されていることが分かる。同じシーンを通常のBlu-ray Discで見ると、焚き火が一様に白く光るだけ。HDRの明部表現のすばらしさ、表現力の豊かさをこれほど明瞭に教えてくれたのは、ソニーZ9D以来といっていいだろう。

 もう1つ感心したのは、本機の4Kアップコンバート&超解像処理の見事さ。通常のBlu-ray Discがじつに美しく表現されるとともに、画質の劣る地デジでも、他社製品を上回るキレのよい映像を楽しむことができるのである。ここが有機EL大画面4Kテレビで先行するLGエレクトロニクスの「E6P」を大きく上回る点といっていい。

 とくに「美肌リアライザー」の効能が大きい。スタジオ収録のバラエティー番組などでも女性の肌を豊かなグラデーションで描き、立体的な造型感を感じさせるのだ。比較して観た一般的な液晶テレビの映像がとても平板に見え、その違いにガクゼンとした次第。



 加えてぜひ指摘しておきたいのが、本機の「おまかせ」映像モードの完成度の高さ。部屋の照明は電球色か蛍光灯色か、テレビ背面の壁の色は何色か、外光が入る部屋かどうかという情報をインプットしておけば、あとは自動で時々刻々と変わる映像と視聴環境に合せて最適画質を提供してくれるわけである。

明るい部屋での視聴には問題ないか?

 液晶に比べて有機ELはピーク輝度が取れないので、「昼間の明るい部屋でテレビを観るという用途には不利なのでは?」と心配する向きもあろうかと思うが、まったく問題ないと断言できる。派手な美術が施されたテレビのバラエティー番組などは、明るい液晶で見るとその毒々しさが増長される印象なので、本機のほうがよっぽど落ち着いて見られるというのが個人的見解だ。

 また、本機のベゼル幅を極限まで薄くしたシンプルなデザインも好ましい。メタリックシルバーのフロントビューを持つ専用スタンドに載せると、 2度後ろに傾く設計になっており、一般的なテレビ台やラックの上に置いてソファーに座って観た場合にぴったりフィットする印象だ。

 スピーカーは、ディスプレイ下部に下向きに据えられたインビジブル・タイプ。前向き配置されたアンダースピーカーは、画面の下から音が出ているという違和感が強いが、“音が定位しない良さ”といったらいいのか、下向き配置の本機はその違和感が少ない。また音質も下向き配置とは思えない聞きやすい音にチューニングされている。

 もっともこの超高画質にバランスする音かといえば、もちろんそんなことはないわけで、UHD BDなどのハイクオリティーコンテンツを楽しみたいという方は、ぜひ本機の両サイドに本格的なステレオ・スピーカーを配置していただきたいと思う。

 まあそれにしても、東芝テレビ開発陣の映像を解析する力、映画を解釈するセンスというのは凄いものだと思う。有機ELデビュー作で、これほどの画質を達成するとはほんとうに驚きだ。55V型/65V型ともにそれぞれ良さはあるが、ぼくはより大画面の65V型により強く心ひかれた。今しばらく煩悩の日々が続きそうである。

 同社の事業環境はますます厳しくなっているようだが、テレビ事業のこのすばらしい新芽を大切にして、ぜひ末永くがんばっていただきたい。
2017年01月27日

button_15.jpg  有機ELテレビ市場に日本勢参戦 価格競争では韓国勢が有利、技術力で差別化

産経新聞 1/27(金)

 次世代パネル「有機EL」を採用したテレビの国内市場に、日本の電機メーカーが年内の参入を続々と表明している。富裕層の買い替え需要や平成32年の東京五輪に向けて、新たな市場を開拓する狙いだ。ただ、パネル自体も生産する韓国LG電子の製品や液晶テレビに比べると高価になる見通しで、販売は苦戦する恐れもある。(板東和正)

 有機ELテレビの国内販売の方針を示すのは主に東芝、パナソニック、ソニーの3社。東芝は3月上旬から、フルハイビジョンの4倍の解像度がある4Kに対応する有機ELテレビ「レグザX910シリーズ」を国内で販売。パナソニックとソニーも年内販売を予定している。現在、国内ではLG電子がシェアの大半を占めており、関係者は「3社の参入は韓国メーカーの独占市場に風穴を開けそうだ」と話す。有機ELテレビは、液晶が不得意としていた細かい明暗表現のほか、視野角の広さや低消費電力などが特徴。家庭向けに適しているが、製造コスト高などから普及が遅れていた。

 国内3社は今回、投資コストを抑えるため、有機ELテレビのパネルの自社生産を避け、LG電子に発注するとみられる。東芝のレグザX910シリーズの市場想定価格は70万〜90万円前後。パナソニックとソニーの価格は決まっていないが、メーン部品のパネルの調達先が同じであるため、大きな価格の差はないという見方が強い。

 そこで各社は価格は争わず、「技術力の競争」(パナソニック商品企画部の浦川裕喜課長)を前面に押し出す。パナソニックは画像処理技術で、米ハリウッドの映画関係者の意見を取り入れる。鮮明な画質が評判を呼び、2015年秋に欧州で約千台限定販売した製品は、わずか数カ月で売り切れになった。ソニーもパネルの裏に振動装置を搭載し、画面から直接音が出ることで臨場感を味わえる技術を搭載する。

 日本メーカーの有機ELテレビは、市場想定価格が20万円前後の製品も存在する液晶テレビに比べて割高になりそうだが、LG電子の有機ELテレビの価格は値下がりしている。

 ヨドバシカメラマルチメディア梅田(大阪市北区)では、LG電子の55型の有機ELテレビは35万円前後で販売されるモデルもある。量産期に入り、部材価格が下がったためで、LG電子が日本で販売を始めた平成27年に比べ「価格水準は相当落ちた」(ヨドバシ担当者)という。

 ただ、国内メーカーはLG電子のようにパネル生産の投資を回収する必要がなく、販売台数を上げるために価格を大幅に下げる可能性は低い。パナソニック関係者は「ユーザーは富裕層に限定され、LG電子からどれだけのユーザーを奪えるかは未知数」と指摘。日本勢は自らの特徴を伸ばすことで、差別化を図る戦略だ。
2017年01月21日

button_15.jpg  Netflix初のHDRアニメ「シドニアの騎士」を、東芝の4K有機EL「REGZA X910」で体験

Impress Watch 1/20(金)

 映像配信サービスのNetflixは、ポリゴン・ピクチュアズと制作したアニメ「シドニアの騎士」のHDR版を1月1日から配信している。これを記念し、東芝初の4K有機テレビ「REGZA X910」で同作品を表示し、HDRの効果やこだわり、魅力について紹介するトークイベントが20日に開催された。

■「シドニアの騎士」HDR化の経緯

 Netflixでは、オリジナルドラマ「火花」などを含む10タイトルを既に4K/HDRで配信しているが、1月1日からは初のHDR対応アニメとして「シドニアの騎士」を提供している。

 同作品は既にSDR版が全世界配信されているが、「Netflixは昨年からHDRに力を入れており、世界でも人気のあるシドニアの騎士をHDR化したいと考えた。劇場上映されるアニメでHDR対応の作品は幾つかあるが、TVシリーズのアニメでは初ではないか」(Netflixのエンジニア メディアエンジニアリング&パートナーシップ宮川遥氏)という。

 HDR版の製作にあたっては、Netflix側がポリゴン・ピクチュアズに話を持ちかけ、HDR化の作業はNetflix側が担当。HDR用に再度カラーグレーディングする必要があるため、ポリゴン・ピクチュアズが、作品を16bitのTIFFファイルの連番として出力、それをロサンゼルスのポストプロダクションで、Netflixのエンジニア立ち会いのもとHDR化。最終的に12bit/カラースペースDCI-P3、RGBのIMFファイルとして作成された。

 ロサンゼルスで作業が行なわれたのは、「昨年の早い時期の作業であったため、国内でHDR方式のDolby Vision(ドルビービジョン)でグレーディングができる環境が、モニターも含めて存在しなかったため」(宮川氏)だという。

 HDRの効果により映像のリアリティが増しているだけでなく、放送を想定したSDR版のカラースペースはRec.709だったのに対して、HDR版はDCI-P3の色域を使ったことで、再現できる色の量も増加。「白いけれど色がある、黒いけれど色があるような場面も、表現力が向上している」 (宮川氏)という。

■実際に見比べてみる

 比較には、X910シリーズの65型「65X910」を使用した。X910は、東芝映像ソリューションが3月上旬に発売予定の、同社初4K有機テレビ。詳細は既報の通りだが、55型の「55X910」と、65型「65X910」をラインナップ。価格はオープンプライス。店頭予想価格は55型が70万円前後、65型が90万円前後。

 4K解像度の有機ELパネルを採用。自発光である有機ELデバイスの特性を活かした、黒色の締りと、新開発の映像エンジン「OLEDレグザエンジン Beauty Pro」を組み合わせて、暗部と明部の階調表現力、コントラスト表現力などを高めてる。当然HDRにも対応してる。

 パネルスペックは全白で約700nit、通常の映像だと400nit程度だが、黒色の表現力が高いため、ハイコントラストな映像表現が可能。映像の局所的な黒つぶれと白とび(色飽和)を抑制し、映像全体のコントラスト制御と組み合わせることにより、自然で豊かな階調表現を実現する「ローカルコントラスト復元」も搭載する。

 なお、X910シリーズを購入し、5月15日までにNetflixの視聴登録をすると、プレミアムプランが6カ月間無料で利用できるキャンペーンも実施される。詳細は3月上旬までに東芝のWebサイトに掲載する予定。

 今回の比較視聴は、映像メニュー「アニメプロ」、「アドバンスドHDR復元プロ」機能はOFFにして表示した。

 比べてみると違いは一目瞭然。トンネルを抜けて宇宙空間へと飛び立つシーンや、地下で暮らしていた主人公・谷風長道が、光に溢れる街に出て、地上を見渡すシーンなどを見ると、HDRの方が圧倒的に臨場感が高い。

 例えば、トンネルを抜けて飛び立つシーンでは、暗いトンネル内の突起などの細かなオブジェクトがHDR版では黒つぶれせずにしっかり見え、画面全体の情報量が多く、リアリティが増している。奥へと続いているトンネルの“深さ”の印象がまったく違う。

 飛び出した宇宙空間も同様。有機ELらしく、黒の締まりは深く、どこまでも奥へと広がる宇宙の“壮大さ”が伝わってくる。そこに散りばめられた星の小さな光や、バーニアの噴射の強烈な光も、HDRの方が鋭く、強い。宇宙の奥行きが深く、近くにある光が鮮烈に感じられるため、画面の奥行き感が増して、まるで立体映像を見ているような印象だ。

 エレベーターで地上へ降りるシーンでは、窓の外の光に包まれた町並みが、目を細めたくなるほど鋭く明るいのに、しっかりとそこにビルの輪郭などの形状が描かれているのがわかる。SDRは、ビルのディテールが白く飛んでしまっている。かといって、白トビしないよう調整すると、SDRではエレベーター内の暗部がつぶれ気味になってしまうだろう。HDRではそれが両立できている。

 ポリゴン・ピクチュアズで「シドニアの騎士」のプロデューサーを担当する石丸健二氏は、HDR化された作品を初めて観た際、「光がとても明るくなったと感じた。何度も何度も観ているコンテンツですが、別のコンテンツなんじゃないかと思うほど情報量が多く、見えるディテールの多さにも驚いた」という。

 吉平直弘副監督は、「白と黒がぜんぜん違う。白トビ、黒もぐりしていた部分が全部見える。SDRの狭いレンジで一生懸命中間階調を出したり、コントラストで苦労していたが、HDRでそれらが表現でき、本来作りたかった映像に近づいたという喜びを感じている。ライティングは感情や状況を伝える演出手段でもあり、その手法としても、今後いろいろな事ができるなという可能性を感じる。アニメの作り手としてHDRはありがたい存在」と笑顔を見せる。

 X910を手掛けた、東芝ソリューション開発センター オーディオ&ビジュアル技術開発部の山内日美生グループ長は、「コンテンツの美しさをいかに引き出せるかを、映像エンジンと画作りで追求した。有機ELは自発光デバイスであるため、黒は本当に漆黒、ピーク輝度は800nit程度まで出せ、ダイナミックレンジも格段に広がっている。映像エンジンで特に注力したのは、演算のビット精度。それが少しでも落ちると、暗部の階調の悪さとして出てしまうので、精度を落とさず、RGBのガンマをしっかり整え、ある特定の色がおかしくならないようにも気を配った。そういった部分が映像エンジンの腕のふるいどころだった」という。

 吉平副監督は、「黒が黒いというのは偉大。暗闇に引き込まれることができるので、宇宙に旅立つ際の高揚感と同時に、“なんだか暗くて怖い”という感じも伝えられるようになった」と、メリットを語った。

 一方、宮川氏は「レグザのような素晴らしいテレビが登場すると、コンテンツ製作側やNetflix側も気が抜けない。気を抜くと(悪い部分が)すぐに見えてしまうので、高いクオリティのコンテンツを今後も製作していきたい。強いインパクトを利用者の皆さんに与えられる技術は、今後も採用していきたい」という。

 石丸氏は、「以前は“良い映像は劇場で”というのがあったが、今では“家のテレビが一番良い視聴環境”になりえると思っている。こうしたクオリティの映像が楽しめる環境が家にあるというのは凄い事。アニメのHDR化が今後進む事で、業界的な広がりも出てくると考えている。そうして得られた製作費で、良いものを作り、皆さんに見てもらう環境が整っていくというのは、素晴らしい事」と、今後の展開への期待を語った。

 3DCGでアニメ作品を作るポリゴン・ピクチュアズは、通常のアニメを作るスタジオと比べ、HDRなどの技術の進歩に対応しやすいスタジオという側面もある。石丸氏は、「我々は絵の情報量、動きの情報量、動きの良さなどで勝負している会社なので、こういう技術がどんどん進む事はプラスになる」と語り、吉平副監督も「プリプロダクションの段階から、どのような空間で、どんな時に逆光などを使って光のまぶしさを視聴者に感じてもらおうかなど、その段階から照明の演出を考えられるようになる。はやくそうした作品を作りたい。今後はこれが標準になって欲しい」と語る。

 山内氏は、「サービス、そしてコンテンツがリッチになり、テレビの方で表現できないところが出て来ると、それが宿題になり、開発のモチベーションが上がる」と、テレビの進化における、ハイクオリティなコンテンツの重要性を指摘。

 宮川氏は、「ポリゴン・ピクチュアズのような素晴らしいコンテンツ、そして東芝のように素晴らしいテレビを作っていただいて、Netflixはより良くなる一方で、嬉しいです」と語り、場内の笑いを誘った。

 その一方で、HDR対応により、製作時のコストや時間が増えてしまうのではないかという懸念もある。石丸氏は、「特に今はHDRとSDR環境が混在する過渡期。両方に対応するものを、平行して作るのはコスト的に難しく、基本をどちらに合わせるのかというジャッジをしなければならない事になる。極力、どちらでも対応出来るようにイメージしながら作品を作り、最終的な出来上がりを考えていくしかない」と、問題点を指摘する。

 同時に石丸氏は、「3D映像が劇場でビジネスになり、お金がかけられるようになり、3D版が作れるようになるのと同じで、シドニアの騎士が評価され、その評価の積み重ねによって、最近では“お金をかけてでも、より良いものを作って欲しい”という依頼がスタジオにも増えてきた」と語り、HDR対応のハイクオリティな作品を作り、視聴者に届け、それがまた新しい作品へと繋がる“輪”の構築が出来つつあるという。

 吉平副監督は、「常時HDRで強い光を出す必要はない。ここは眩しさを感じてもらうシーケンス、ここは暗いところに目をこらしてもらうシーケンスといった、メリハリ、時間的な演出でコストを抑えながらHDRを効果的に使う方法もある」と語る。そうした手法はコストだけでなく、「アニメファンの中に“不気味の谷”のようにCGが苦手だという人がいるように、HDRも“ちょっと合わない”と感じる人もいるかもしれない。そうした部分はケアしていきたい。3Dの立体視映画がずっと飛び出し続けていないのと同じで、効果的に、ここぞという時に使っていくというやり方もある」とアイデアを語った。

■HDRと有機ELで「どこまで没入感を味わってもらえるか

 Netflixのグレッグ・ピーターズ社長は、会員数が全世界で9,300万人にのぼった事を報告。また、今年はアニメや実写など、オリジナルコンテンツ製作に60億ドル以上を投資する計画であり、「我々はオリジナルコンテンツを作り、送り出す、世界でも有数の規模の会社になっている」と説明。

 同時に、4KやHDRといった新しい技術や、ハイクオリティな映像など、質にもこだわっている姿勢をアピール。「シドニアの騎士は、宇宙空間の暗さや、太陽の光の強さなど、HDRの効果を見せる格好のコンテンツ。そして、これは始まりにすぎない。ポリゴン・ピクチュアズがHDRで手がける新作のBLAME!(ブラム)は、今年の半ばに、Netflix独占配信でお届けできる予定。私も待ちきれなくて、ワクワクしている」という。

 この「BLAME!」は、人類が「違法居住者」として駆除・抹殺される暗黒の未来を舞台にした作品で、1997年〜2003年に講談社「アフタヌーン」で連載されたSF漫画が原作。原作は「シドニアの騎士」と同じ弐瓶勉氏で、瀬下寛之監督とのコンビによるアニメ化も「シドニアの騎士」と同じ。同作に続くコラボレーション作だ。

 吉平氏は「BLAME!」のワークフローについて、「シドニアの騎士を拡張したくらいの、光と影の表現をやりたいと当初から考えていた作品。そのため、データがクリップアウトしないように、社内的なデータラインを作り、レンダリングからコンポジット、全てリニアで作り、EXRへの書き出し、それをポスプロに入れるまで、データを欠損しない形で納品する。HDRもいろいろなガンマで表示した際に、どのように見えるか、プレビューで確認しながら作っている」とのこと。

 ピーターズ社長は、「最新の技術やフォーマットを活かした素晴らしい作品を作るためには、最先端のテレビを作るパートナーとの繋がりも必要になる。我々は長きに渡り、テレビメーカーとも関係を築いてきた。東芝さんとも素晴らしパートナーシップを築けている」とし、東芝映像ソリューションの池田俊宏常務取締役を紹介。

 池田氏はNetflixについて、「映像の先端技術を、業界に先駆けて取り入れていただき、テレビメーカーにとっても素晴らしいパートナーになっている。また、製作サイドにもそういった場を提供し、そこから生まれた日本発の作品を世界に届ける機会も提供している。それは素晴らしい事」と賞賛。

 HDRについては、「人間が目で見るものを、そのままディスプレイに再現させる技術。光と闇の魔術師と呼ばれるフェルメールの絵画に“デルフトの眺望”という作品があるが、私はその絵の前で1時間ほど立ち止まって没入してしまった経験がある。その体験をテレビの世界にも持ち込みたい。HDRと有機ELを組み合わせ、東芝の技術でどこまでお客様に没入感を味わっていただけるかが、X910シリーズのテーマ。そして、家庭だけでなく、コンテンツ製作の現場でも、ほとんどのプロダクションでレグザを民生用のモニタとして使っていただいている。製作の皆さんとも価値を共創していきたい。今年も有機EL以外にも、続々とそうした製品を作っていきたい」と語った。

AV Watch,山崎健太郎
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